料理をしながら電話をしていたら、話の内容がまったく頭に入ってこなかった。仕事でも、複数の作業を同時に進めると、以前よりミスが増えた気がする。

そんなシーンに、心当たりはありませんか?

40代以降になると、記憶力や判断力が大きく落ちたわけではないのに、「一度にいくつものことをこなすのが難しくなった」と感じる人は少なくありません。実はこれ、能力が衰えたのではなく、脳が複数の情報を切り替えながら処理する働きの変化が関係している場合があります。

脳は「同時進行」ではなく「切り替え」で動いている

私たちは複数のことを同時にこなしているつもりでも、実際の脳は、一つの作業から別の作業へと注意を高速で切り替えながら処理しています。つまり「マルチタスク」とは、同時に作業をしている状態ではなく、脳が猛スピードで切り替えを繰り返している状態のこと。切り替えの回数が増えるほど脳への負担は大きくなり、その負担が「前より同時にできなくなった」という実感につながることがあるのです。

まずは「能力が落ちた」と決めつけず、脳の働きそのものに目を向けてみましょう。

切り替えの負担は、少しずつ変わっていく

40代以降は、加齢に伴う体の変化に加えて、睡眠不足やストレス、疲労の蓄積などによって、脳が情報を切り替える際の負担が少しずつ大きくなることがあります。女性の場合は、更年期の時期と重なることも珍しくありません。

さらに、スマートフォンの通知や会話、仕事の連絡など、多くの情報が絶え間なく入ってくる環境では、脳が休む時間を確保しにくくなります。「原因はこれ」と一つに絞り込むのではなく、毎日の生活や仕事の進め方を一度振り返ってみることも大切です。

「一つずつ」に切り替える工夫を

集中したい時は、複数のことを並行して進めるのではなく、一つの作業を終えてから次へ移ることを意識してみましょう。通知を一時的にオフにする、やることを書き出して優先順位を整理する、作業時間を区切る。こうした小さな工夫も、脳への負担を減らすことにつながります。

一方で、急激に注意力が低下した場合や、日常生活に支障が出るほどの変化がある場合は、脳の病気が隠れている場合も。

気になる症状が続くようであれば、早めに医療機関へ相談しましょう。

40代以降に感じる「一度にいくつものことができなくなった」という変化は、能力の低下ではなく、脳の切り替えの働きや生活習慣など、さまざまな要因が重なって起こっている場合があります。大切なのは、「前よりできなくなった」と自分を責めることではなく、脳が発しているサインに気づいてあげること。すべてを同時にこなそうと頑張るより、一つずつ丁寧に進めることが、今の脳に合った働き方なのかもしれません。<取材・文:beauty news tokyo編集部> ※画像は生成AIで作成しています ※本記事は一般的な健康・美容情報をもとに編集部が構成しています ※体調や症状には個人差があります。気になる症状がある場合は医療機関にご相談ください

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