【桧山珠美 あれもこれも言わせて】


 今週もサンドウィッチマンはよく歩き、よく食べていた。日曜はフジテレビ系「かのサンド」で狩野英孝と池尻大橋を散策。

ドラマ「時すでにおスシ⁉」のロケ地ともなったすし和食専門学校で寿司職人体験。自分たちで作った玉子焼きや握り寿司を頬張り、締めには行列ができる中華そば店でラーメンに舌鼓。


 翌日はテレビ朝日系「帰れマンデー見っけ隊‼」ではタカアンドトシとキンプリ高橋海人とともに夏の函館へ。海鮮丼、塩ラーメン、最新スイーツ、伊達が食べたいという函館市民のソウルフード、ラッキーピエロのチャイニーズチキンバーガーなど番組史上最多の31品を平らげた。


 とりわけ伊達は食いしん坊として知られ、食べっぷりが実にいい。いかにもおいしそうに食べるので、いつまでも見ていられる。持ち前の親しみやすさと好感度も相まって食べ歩き番組では彼らの右に出る者はいない。


 だからこそ思う。彼らをこのまま食べ歩き芸人として消費していていいのか、と。サンドだけではない。タカトシ、博多華丸大吉もそう。最近はここにかまいたちも仲間入り。

長嶋一茂との日本テレビ系「一茂×かまいたち ゲンバ」やフジ系「街グルメをマジ探索!かまいたち」などで毎週食べ歩いている。


 だが、本業はあくまでも漫才師。それぞれ賞レースで結果を残してネタで観客を笑わせてきた実力者だ。今も劇場や単独ライブでネタをやっているのは重々承知だが、テレビで彼らの漫才やコントを見る機会があまりにも少ない。



漫才ブームを作ったフジテレビに見る影なし

 各局が食べ歩きに起用したいのもわかるが、それでもやっぱりネタが見たい。新作でなくてもいいから本業でネタをやる彼らを見たい。と思ったのは先週土曜に放送されたフジテレビ「ENGEI8 笑いの夏祭り」を見たからだ。


 次世代のスター芸人を発掘するお笑いコンテスト「ツギクル芸人グランプリ2026」「爆笑レッドカーペット」「ENGEIグランドスラム」というフジテレビが誇る3本のお笑い番組を7時間超一挙生放送するもので、お笑い好きとしては楽しみにしていたが……。


 サンドは出演してはいたが、「かのサンド」でやる狩野英孝とのコントをそのままもってきたようなグダグダコントでお茶を濁していたし、華大もタカトシ、かまいたちも出演していない。


 これはフジの問題だと思うが、サンドのコント以上に全体の進行がグダグダでテンポも悪く、改めてフジには生放送を仕切れる人材がいないのではと思った。


 かつて漫才ブームを築いた局がこの体たらくでは、お笑いの火が消えかねない。街歩きもうまそうに食べる姿もいい。

それでも芸人たちが一番輝く場所はやはり舞台。フジにはお笑いが似合う。本格的なネタ番組をレギュラーでやって欲しい。


(桧山珠美/コラムニスト)


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