赤道に近い熱帯の熱気が都市全体を包み込むフィリピン南部の中心都市、ダバオ。年間を通じて湿度が高く、太陽が照りつけるこの街では、屋外を少し歩くだけで汗が吹き出し、体力が奪われていく。
そんな熱風が吹き荒れる街中で、まるで天国のような涼しさと、驚くべきコストパフォーマンスを誇る絶品ピザを提供する場所が存在する。ダバオの主要幹線道路であるJPラウレル通り沿い、医療機関や学校が立ち並ぶバハダ地区の一角に位置するファストフード店グリニッジだ。(在ダバオ日本総領事館やVISA延長に行くイミグレーションにも近い)

その他の写真:2026年8月3日撮影

 湿気を含んだ重い空気を切り裂くようにガラス扉を開けて一歩足を踏み入れると、体全体が瞬時に冷気に包み込まれる。店内に一歩入った客の誰もが息をのむのは、その圧倒的な涼しさだ。壁際にどっしりと鎮座しているのは、日本の世界的空調メーカーであるダイキン(DAIKIN)製の大型パッケージエアコンだ。機器の前面パネルに浮かび上がる青いデジタル表示は24度を指し示している。外の蒸し暑さを完全に遮断し、すみずみまで行き渡る冷気は、酷暑の中で疲れ切った人々の体を優しく癒やしていく。

 大手紙であるマニラ・バレット(Manila Bulletin)の報道によれば、近年フィリピンの飲食業界や商業施設では、エネルギー効率が高く強力な冷却能力を持つダイキンなどの最新空調設備が急速に普及しているという。過酷な気候の中で顧客に快適な時間を提供することが、店舗の満足度を左右する重要な要素となっている。このグリニッジの店舗内もまさにその典型であり、過剰なまでの冷涼空間が、訪れる人々に至高の安らぎを与えている。

 冷房の心地よさに浸りながらレジカウンターへと向かうと、鮮やかな緑色のポスターが目に飛び込んでくる。そこには誇らしげにミディアムサイズピザ2枚でわずか479ペソという文字が躍っている。
日本円に換算するとおよそ1250円前後という、お手頃価格。

 現地の主要紙フィリピン・デイリー・インクワイアラー(Philippine Daily Inquirer)の報道によると、外食チェーン最大手のジョリビー・フード・コーポレーションの傘下にあるグリニッジは、手頃な価格帯でありながら本格的な味わいを提供するファストカジュアルスタイルへの進化を遂げているという。特に若者や家族連れが分け合って食べるグループ向けの割引セットは、庶民の強い味方として親しまれている。

 しばらくすると、焼き立ての熱気と香ばしい匂いを漂わせたピザが運ばれてくる。黒いプレートに載せられたピザは、生地の端まで具材がぎっしりと敷き詰められた圧巻のビジュアルだ。特に人気を集めるハワイアンピザは、とろけるチーズの上にジューシーなパイナップルと味わい深いハムがふんだんにトッピングされている。香ばしく焼き上げられた生地を持ち上げると、熱々のチーズがトローリと伸びる。

 一口かぶりつくと、口の中いっぱいに広がるのは、パイナップルの爽やかな甘酸っぱさと塩気のあるハム、そして濃厚なチーズが完璧に調和した魅惑のハーモニーだ。生地は外側がサクッとしていながら内側はモチモチとした食感で、噛むほどに旨味が溢れ出す。冷房がしっかりと効いた空間で味わうあつあつのピザは、まさに極上の贅沢と言える。テーブルに向かい合って座る女性客は、メガネの奥の目を細め、大きな口を開けて熱々のピザに思い切りかぶりついている。その顔には、美味しさと満足感に満ちあふれた最高の笑顔が浮かんでいる。


 地元の新聞紙サンスター・ダバオ(SunStar Davao)の報道によれば、ダバオ市内のバハダ地区は大学や病院が集積するエリアであり、昼夜を問わず多くの学生や医療従事者が行き交う街だという。実際にガラス窓の外に目をやると、小雨が降る中で白いユニフォームを着た近隣の医学生や看護師たちが、傘をさしながら忙しそうに歩き去っていくのが見える。
【編集:Eula】
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