ワシントン・ポストやウォール・ストリート・ジャーナル、ニューヨーク・ポスト、CNNなど米国の有力メディアが伝えたトランプ米大統領の衝撃発言は、核不拡散および軍事技術の専門家たちの間で激しい議論を巻き起こしている。トランプが主張した北朝鮮の核兵器「57発」という数字は、単なる政治的数字なのか、それとも科学的・物理的根拠に裏打ちされた真実なのか。
軍事技術の専門的な観点からその信ぴょう性を検証すると、北朝鮮が辿ってきた核開発の足跡と恐ろしいほど合致する現実が浮かび上がってくる。

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専門家が核弾頭数を推定する際、最も重視するのが「プルトニウム」と「高濃縮ウラン(HEU)」という2種類の核分裂性物質の生産量だ。北朝鮮は寧辺にある5メガワットの黒鉛減速炉からプルトニウムを抽出し続けており、これまでに約60キログラムから70キログラムのプルトニウムを蓄積したと見られている。核弾頭1発に必要なプルトニウムを約4キログラムと換算すると、プルトニウム型だけで15発前後の核弾頭が作れる計算になる。これに加え、北朝鮮は隠蔽された複数のウラン濃縮施設で遠心分離機を稼働させており、年間数十キログラム単位で高濃縮ウランを増産しているとされる。

ストックホルム国際平和研究所(SIPRI)が今年6月に「完成品として約60発、さらに30発分の物質を保有」と発表した背景には、こうしたウラン濃縮能力の急速な拡大がある。トランプが言及した「57発」という数値は、まさにSIPRIなどの国際研究機関が弾き出した「約60発」という推計の範囲内に完全に収まっている。原子力工学や軍事アナリストの視点から見れば、北朝鮮が現在保有する核物質の量から考慮して、57発という弾頭数を完成させていることは技術的に十分可能であり、むしろ非常に現実的な数字であると評価されている。

さらに重要なのは「核弾頭の小型化・軽量化」の成功度合いだ。北朝鮮はこれまでに6回の核実験を行っており、2017年の第6回核実験では水爆実験に成功したと主張した。その後、短距離弾道ミサイルや巡航ミサイルに搭載するための小型核弾頭「火山31」とされる物体を公開するなど、実戦配備に向けた小型化を極限まで進めてきた。軍事専門家は、「物質の量だけでなく、それを実際に兵器化できる生産ラインが確立されているかが鍵だ」と指摘する。
北朝鮮の軍需工場がフル稼働していれば、57発という核弾頭がすでに各地の地下基地や移動式発射台(TEL)に分散して配備されている可能性は極めて高い。

ただし、専門家の中には「57発という完璧な特定数値を米機関が把握できているか」という点に懐疑的な声もある。地下深く隠蔽された施設での最終組み立て作業を、外部の偵察衛星だけで正確に1発単位でカウントすることは不可能に近いからだ。そのため、この数字は米軍の統合参謀本部や情報機関が作成した「確率的評価モデルの中央値」または「最新の推計範囲の下限」である可能性が高いとされる。数字の厳密な精度には幅があるものの、北朝鮮が「57発前後の核兵器をいつでも発射できる状態で保有している」という核保有国としての実質的な信ぴょう性は、専門家の間でもほぼ揺るぎないものとなっている。
【編集:ソムチャイYASUMA】
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