小島流投資の心得「数字ではなく“人の思い”や“企業理念”を大...の画像はこちら >>


「そんなの関係ねぇ!」「オッパッピー」などのギャグでおなじみのお笑い芸人・小島よしおさん。近年は教育系YouTube動画を投稿したり金融教育関連のイベントに登壇したりするなど、テレビや舞台、お笑いの枠を飛び越えた幅広い分野での活躍を見せ、特に子どもたちから絶大な人気を集めています。



プライベートでは数年前からお金の勉強を始めて、投資などの資産運用を実践し、将来に向けて備えているそう。そんな小島さんに、お金の知識を身に付ける大切さについて伺いました。

※このインタビューは書籍『お金の超・バイブル』の内容に一部加筆したものです。

「いまのままじゃいけない」が学びのスイッチ

小島流投資の心得「数字ではなく“人の思い”や“企業理念”を大切にしたい」


――そもそもお金について学ぼうと感じたのは、いつ頃のことだったのでしょう?

小島 コロナ禍ですね。2021年だったと思うんですが、新型コロナウイルス感染症にかかって仕事ができず、この間は収入ゼロなんだって実感したんですよね。そのときにふと、どこかで聞いたことがあった「お金に働いてもらう」という言葉が浮かんで、そういえば後輩でNISAやってる子がいたなって思い出したんです。

ただ、始めるにも何から手を付けたらいいかわからなかったので、まずは金融の知識を学べるオンラインスクールに入会しました。もともと学ぶことが好きなので、講義動画を見ながらノートにまとめるのが楽しくて、金融の基礎知識も身に付いていきました。

――最初の段階で、お金について総合的に学んでいったのですね。コロナ禍もあり、「いまのままじゃいけない」という危機感のようなものもあったのでしょうか?

小島 ありましたね。単にお金を銀行に預けておくだけだと、物価が上がっていく割合に対して預金の利率のほうが低いので、自分のお金の価値が減っていくということも学び、動き出さないといけないと思いました。いまのままだと、銀行に預けているお金で買えるうまい棒の本数が減っちゃうんで(苦笑)。

「数字」だけでは見えない可能性がある

小島流投資の心得「数字ではなく“人の思い”や“企業理念”を大切にしたい」


――学んでから実践に移っていくのは、早かったですか?

小島 割と早かったと思います。最初は「S&P500」に連動する投資信託での積立投資を行いつつ、身近な企業の個別株を買ってみようかと。

気になる企業を選んでいったら30銘柄ぐらいになっちゃったんですが、ひとまず100株ずつ買ってみました。

――最初に購入された銘柄は、順調に推移していきました?

小島 運がよかったのか、一度整理しようと思った時点で、ほとんどの銘柄がちょっと上がっていたんですよ。結果プラスになりました。ただ、ある程度お金や投資の勉強をして、考え方も変わってきたので、いまはもう少しちゃんと分析して選択しています。

オンラインスクールでは、投資に関する講義もあったんです。そこで学んだ投資手法が、過去の株価や為替の動きから将来を予測する「テクニカル」ではなく、企業の業績や財務状況を分析して中長期的に投資する「ファンダメンタル」だったことが大きかったですね。

――現在は企業情報を調べて分析したうえで、投資先を厳選しているのですね。

小島 そうですね。いま保有している株式は12~13銘柄で、そのうち半分以上が高配当で、あとは低配当だけど長期的にはよさそうな銘柄です。株価が上がったことによる利益で儲けるというよりは、定期的に入ってくる配当金を長く受け取っていくようなイメージです。

あと、投資のための分析が、企業を知ることにもつながるんですよね。その企業が何をやろうとしているのか、どういう技術が開発されているのかということがわかるし、社会や経済のニュースに対して、いままで以上にアンテナが立つようになりました。



――投資を行うと、世の中に対する関心度が高くなりますよね。

小島 そうなんですよ。例えば、ある企業の株価や業績が一時的に下がった時期があったとしても、実は数年後の大きなプロジェクトに向けて準備している段階だったりする。企業の情報を調べると、そういうことが見えてくるんですよね。

SNSなどで、株価が下がった企業に「落ちぶれた」「終わった」「消えた」といったひどい言葉がかけられているのを見ると、悲しくなります。自分と重なるんです。

芸能の仕事も浮き沈みがありますが、僕自身もテレビの出演数などが減ったときに、同じような言葉をかけられたことがありました。でも、実際は子ども向けのライブや教育関連、農業関連のお仕事に力を入れ始めたタイミングだったりするんですよね。

だから、株式投資と芸能の仕事って似ているなって。自分自身が経験しているので、企業に対しても数字だけではなく、理念や目標の部分に注目しています。

子どもに胸を張って伝えられる「投資」を実践したい

小島流投資の心得「数字ではなく“人の思い”や“企業理念”を大切にしたい」


――小島さんの投資している企業に対する姿勢は、見習いたいなって感じます。

小島 「投資先の企業を応援する」というスタンスで株式を持っているので、多少業績が落ちたり株価が下がったりしても損切りはしません。

株式投資はめちゃめちゃ長い競走をしているようなイメージで、たとえ遅かったとしても、走っている限りはスピードが上がったり追い抜いたりする可能性があると思うんです。その過程を応援したいですね。

投資をしている以上、誰しも儲けたいという気持ちはあると思うけど、その本心を隠すことが大事なのかなって。数字を追いすぎてしまうと、数字に支配されていってしまう気がするんです。その企業の代表のメッセージや中長期の目標などを見て、応援したい部分を言語化することで、数字以外の投資の指標みたいなものができると考えています。

――数字以外の指標ができると、株価が下がったとしても、ブレずに持ち続けられるということですね。

小島 中長期的な投資を実現しやすくなりますよね。一般的に投資の失敗談って、デイトレードでマイナスになった話が多いと思うんですが、それって投資の本質とはかけ離れていると感じるんです。投資は時間のかかるもの、じわじわと資産が増えていくものという前提で向き合う必要があるんじゃないかなと。

個人的には、中長期的な投資を実践したうえで成果を残したいという思いもあります。それは儲けたいからというよりは、子どもに「投資は大事なんだよ」と説得力を持って伝えたいからです。

成果といっても大それたものではなく、「10年前からこの株式を持っていて、お金が増えたから、家族みんなで東京ディズニーランドに遊びに来られたんだよ」と伝えられるくらいの成果が出せたらいいなと。



子どもが小学生ぐらいになったら、より具体的な話もしたいですね。「10歳で投資信託の運用を始めたら、20歳になる頃には複利効果で資産がこのぐらいに増えるかもしれないんだよ」みたいな形で、堅実な手法を伝えたいですね。

――親の実体験をもとに資産運用の大切さを伝えると説得力が増すだけでなく、子どもの選択肢も広がりそうですよね。

小島 そうなったらうれしいですよね。いまはまだ土を耕しているところかもしれないけど、いずれは木が育って実がなる。そういうことをきちんと伝えていける親になりたいですね。

しっかりとお金の勉強をしたうえで、自分なりの投資の指標を持って実践している小島さん。後編では、小島さん流の金融教育や資産運用の考え方をさらに深掘りしていく。

小島流投資の心得「数字ではなく“人の思い”や“企業理念”を大切にしたい」


(取材・文/有竹亮介 撮影/森カズシゲ)

編集部おすすめ