「もっと仲良くできたら」と言われた犬猿の仲→キャプテンが過呼吸のエースに駆け寄った理由とは

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これは、私が子どものミニバスチームで保護者をしていた頃に実際に見届けたエピソードです。犬猿の仲だと思っていたキャプテンとエースの、本当の関係を知った夏合宿での出来事を振り返ります。



夏合宿で見えた、本当の信頼関係



チームには、キャプテンとエースという二人の中心選手がいました。



どちらも負けず嫌いで、練習中も試合中も意見をぶつけ合うことが多く、周りの保護者からは「犬猿の仲」のように見えていました。



プレーが止まれば言い合いになり、お互いに譲らない。試合が終わればまたいつも通り話しているのですが、そのやり取りだけを見ると、「また始まった」と思うことも少なくありませんでした。



「もっと仲良くできたら、チームももっと強くなるのに」



そんな話をする保護者もいたほどです。私も、その一人でした。



夏合宿の日。



厳しい練習が続く中、エースが突然、過呼吸のような症状を起こしました。



保護者席がざわつき、お母さんも慌てて様子を見守ります。



そんな中、真っ先にエースのもとへ駆け寄ったのは、あれほどぶつかり合っていたキャプテンだったのです。



幸い症状はすぐに落ち着き、大事には至りませんでした。



氷嚢をエースの首に当て、そっと寄り添うキャプテン。

その肩に体を預けるエース。
そんな二人の姿を見て、私は「二人の関係が少し変わったのかもしれない」と、どこか嬉しくなったのを覚えています。



でも、その考えは間違っていました。



変わる必要なんて、最初からなかったのです。



大人には、言い合ってばかりの二人に見えていました。



けれど子どもたちの中では、とっくに信頼関係ができていたのでしょう。



競い合い、ぶつかり合うからこそ、お互いを認め合っていた。



だからこそ、本当に苦しい場面では迷わず手を差し伸べることができた。



あの日、私が見たのは、二人の関係が変わった瞬間ではありませんでした。



子どもたちが築いていた本当の絆に、保護者の私が初めて気づいた瞬間だったのです。



スポーツでは、ライバルは敵ではありません。



互いを高め合う良き仲間でもあります。



ぶつかり合うことも、意見が食い違うことも、信頼しているからこそ本気になれる証なのかもしれません。



大人から見える関係と、子どもたちの本当の関係は違うことがある。



あの夏合宿で目にした光景は、スポーツだからこそ生まれる信頼や絆の強さを、改めて教えてくれた忘れられない出来事です。



【体験者:30代・女性、回答時期:2026年8月】



※本記事は、執筆ライターが取材または体験した実話です。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。



Qolyコラムニスト:サトミ



学生時代は約10年間スポーツに打ち込み、現在は2児を育てる30代。競技経験と保護者としての経験を生かし、スポーツの魅力や親子の成長、スポーツの現場で生まれる人間ドラマを中心に執筆している。

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