サントリービバレッジ&フードの木村穣介社長は6月、取材に応じ「日本ではシェアNo.1を目指す。世界では、それぞれの展開国でお客様が我々のブランドや商品に対して『あったほうがいいね』『ないと困る』といったポジションを獲得していきたい」との考えを明らかにする。


 木村社長が数量成長にこだわる根底には、木村社長の原体験がある。

 「息子が2歳くらいのとき、公園で瓶に入ったジュースをクピクピ飲んでいたのを見て、彼が幸せな気持ちになったのは間違いなく、それを見ていた私も幸せだった。市井にあって100円前後で無理せず買える飲料で、飲んだ本人だけでなく、周りの人の気持ちも安らかにしたり楽しませたりするのは、とてもいいビジネスだと思った」と語る。

 こうした原体験を一人でも多くの人に提供するとの考えから販売数量を追求する。

 「闇雲にシェアを上げたいというのではなく、一人でも多くの方に、少しでも多く、我々が自信を持って作る商品・ブランドを味わっていただき幸せな気持ちになっていただくのが目的。そのため、お客様との接点の一丁目一番地は数量にあり、微増でもいいから数量から逃げずにやっていく」と力を込める。

 市場環境については、節約志向が高まる中、主要商品の希望小売価格が200円を超えたことで「難易度が高くなっている」とみている。

 「現場の営業が大変なのは分かっているが、だからと言って数量を減らしていいという話にはならない。人口減ではあるが、創意工夫でまだまだ伸ばせると考えている。意志が大事で、伸ばせない理由はいくらでも言える。諦めずに創意工夫していけば必ず道は開ける」と述べる。

 飲料ビジネスの魅力については、原体験にも通じるものとして身近であることを挙げる。


 「『どんな仕事をしていますか』と問われたときに、商品を示して説明すれば小さい子どもでも理解してもらえるほど身近なビジネスに関われているのは有難いと思う」と笑みをうかべる。(つづく)

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