◆第108回全国高校野球選手権大会第3日 ▽1回戦 健大高崎7―1八幡商(7日・甲子園)
健大高崎(群馬)が八幡商(滋賀)を投打で圧倒し、初戦を突破した。先発した石垣聡志投手(2年)が、毎回の11奪三振で4安打完投勝利。
“魔球”を操る2年生右腕が、甲子園に現れた。健大高崎の石垣が投じるカーブは落ちるように鋭く縦へ曲がり、バットが次々と空を切る。初めての聖地のマウンドで1失点完投。毎回の11三振のうち、5つがカーブで奪ったものだった。
「山下舜平大投手(オリックス)のように、空振りを取れる軌道で投げたいと思って覚えたナックルカーブです」と石垣。2年生投手の毎回奪三振は、昨年夏に優勝投手になった沖縄尚学・末吉良丞(りょうすけ)に続く史上9人目(11度目)の快挙だ。
最速158キロをたたき出し、昨秋ドラフト1位でロッテに入団した同姓の石垣元気先輩を尊敬する。「マウンドに立った瞬間に球場の雰囲気を変えてしまう存在感がすごい」。最速は148キロで遠く及ばないが、生方啓介部長(45)が「あのカーブを投げられるピッチャーは、なかなかいない」と絶賛する“魔球”には、十分な存在感があった。
石垣元気が北海道登別市生まれなのに対し、石垣聡志は東京生まれの沖縄・石垣市育ち。中学2年の冬、石垣島へキャンプのために訪れた健大高崎の関係者が、青柳博文監督(54)と親交のある元八重山商工監督の伊志嶺吉盛氏に「10年にひとりの逸材」と勧められ練習を見学。
アルプススタンドには、父・信太郎さん(40)と兄・信慈さん(20)の姿が。親元を離れ成長を遂げた石垣に声援を送っていた。くしくも、この日は信慈さんの誕生日。「最高のプレゼントになりました」と弟の快投を喜んだ。
健大高崎がセンバツ初優勝を遂げた一昨年春、石垣は甲子園を訪れ、石垣元気の投球を目の当たりにした。「『石垣』という名字(の価値)を落とさないように。甲子園で日本一のピッチャーになりたいです」。元気から聡志へ。健大高崎の「背番号1」のストーリーは、この夏、さらに熱くなる。
◆2年生投手の毎回奪三振は県勢初 健大高崎の2年生・石垣聡志が毎回の11奪三振(選手権で2年生投手の2ケタ奪三振は、昨年2度記録した沖縄尚学・末吉良丞以来)。選手権での毎回奪三振は、継投を含め25年1回戦(対宮崎商)の開星(3投手)に次ぎ、通算100度目(うち継投24度)。群馬県勢では、99年1回戦(対比叡山、12K)の桐生第一・正田樹以来、2人目。また、2年生では、18年1回戦(対創成館)の創志学園・西純矢以来、9人目(11度目)。群馬の2年生投手では、石垣が初めて。
◆石垣 聡志(いしがき・そうし)2009年4月9日、東京都生まれ。17歳。小学5年から沖縄・石垣島で育つ。小学1年で野球を始め、石垣二中では、八重山ポニーズで投手。健大高崎では、1年の春季関東大会でベンチ入り。球種はストレート、カーブ、カットボール、ツーシーム、スプリット。182センチ、80キロ。










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