◆第108回全国高校野球選手権大会第11日 ▽3回戦 履正社2―5三重(15日・甲子園

 三重が履正社(大阪)を下し、準優勝した2014年以来12年ぶりの8強入りを決めた。2回までに5点を奪って主導権を握ると、大阪大会で7戦66得点の強力打線を3投手の継投で2点に封じた。

春夏通じて三重県勢が大阪府勢に勝利したのは、1969年春の準決勝で三重が浪商を破って以来、57年ぶり2度目。夏は初勝利となった。天理(奈良)は高川学園(山口)に勝利して9年ぶりに8強に進出した。

 全員一丸で歴史の扉を再びこじ開けた。三重が先行逃げ切りで“宿敵”を破った。3点リードの9回2死、3番手の吉井海翔が三ゴロに仕留めて、履正社に勝利。12年ぶりの8強入りを決めた三重ナインの歓喜が響いた。春夏の甲子園で三重県勢が大阪府勢に勝利したのは69年春の三重以来、57年ぶりだ。今春のセンバツで大阪桐蔭に惜敗していた沖田展男監督(48)は「結果的にそう(大阪勢に連敗)なっていて、ひとつ勝てて流れを未来へつなげていける」と安堵。三重勢として“11度目の正直”で大阪勢に勝利し、連敗を止めた。

 盤石の展開だった。初回に立松宗馬の投手強襲の適時打などで3点を先取すると、2回に2本の適時打で2得点。

ファーストストライクから積極的に振る攻撃で5点のリードを奪った。投げては3投手の継投で強力打線を2点に抑えた。好守も連発し、指揮官は「どんどん振って、つないでいけた。うちのペースで試合を進められた」とたたえた。攻守がかみ合い、優勝候補を下した。

 負けられない理由が増えている。県大会5登板でプロ注目の最速149キロ右腕・古川稟久(りく、3年)が県大会決勝(対近大高専)で右肘を負傷。今大会は背番号20でベンチ入りしているが、聖地のマウンドにはまだ立てていない。状態は徐々に上がっており、勝ち進めば進むほど登板できる可能性は上がる。「古川を甲子園で投げさせるために頑張ろう」がナインの合言葉。5回無失点の先発左腕・上田晴優は力を込める。「古川の分も背負って投げている。

絶対に投げてほしい」。チームの団結はより強固になっている。

 18日の準々決勝は天理と戦う。沖田監督は「先を考えずに一戦一戦」と見据えた。頂まであと3勝。仲間のためにも腕を振り、打球を追う。熱い気持ちを抱く三重ナインの夏はまだ終わらない。(宮内 孝太)

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