昨年9月4日に肺炎のため死去した歌手の橋幸夫さん(享年82)の一周忌を迎えた4日、東京・町田市民ホールで一周忌特別公演が行われた。

 生前橋さんが所属していた「夢グループ」が主催する2部制の公演。

1部ではフィルムコンサートの上映を行い、2部では妻の橋真由美さんやゆかりの歌手らが思い出を語る形式で故人をしのんだ。

 開演前に取材に応じた夢グループの石田重廣社長は「たぶん、橋さんが生きていれば必ず『社長、俺にとって節目ってのは大事だからよろしくね』と言うと思う。1年たった今日、多くの仲間と橋幸夫さんの歌に酔いしれて、思い出話を語ろうというコンサートを考えました」と趣旨を説明。「みんな集まってきてくれて、橋さんが後輩にいかに好かれていたのかと思うと、きっと天国で笑っているんじゃないかと思っています」と天を見上げた。

 来場者は抽選で募り、入場はすべて無料。石田社長は「橋さんは『社長、何でもかんでも商売じゃないぞ。一年たった今でも聴きに来たいという人がいるのは嬉しいじゃないか』とおっしゃると思う」と決断。引退コンサートや復活コンサートで訪れた熊本を襲った地震の復興に向けた義援金を募った。

 妻の真由美さんも「皆様にお越しいただいて、本当に橋は幸せだったんじゃないかなと思います」と感謝した。報道陣の前に真由美さんが本格的に姿を現すのは初めて。橋さんのステージ衣装のピンク色のジャケットを仕立て直したものを着用し「着させてもらうことで、少し(橋さんの)力をもらいながらこの舞台に立たせていただいている」と語った。

 今後、真由美さんは石田社長とともに講演活動を行っていくほか、「二代目橋幸夫yH2」のサポートを行っていく。

石田社長は「2代目のお母さん役として、厳しくも優しい言葉をかけてくれる。また橋さんの病気との闘いを一番知っているのが奥さん。日本全国の病院の先生や患者さんから話を聞きたいという話があります」とオファーが舞い込んでいるという。

 真由美さんは「(yH2の)3人への教育は、橋だったらこう言っているだろうな、とか…。橋がいろいろ引き継ぎたかったことがあると思う」とコメント。「橋が引退を決意したときに、いい歌がなくなってしまうのは残念ということで2代目を作った経緯もある。私が知っていることを3人に伝えたいですし、橋の名曲も歌い継いでもらいたい」と語った。

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