東京エレクトロンの2027年3月期1Qは、33.3%増収、46.1%営業増益。先端ロジック向け、先端メモリ向けがともに高水準だった。

2027年3月期、2028年3月期は、先端ロジック、DRAM、HBM、NAND向けの好調が予想される。目標株価を6万5,000円から8万円に引き上げる。


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決算レポート:東京エレクトロン(業績好調。先端ロジック、先端メモリともに製造装置需要の増加が続こう)
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本レポートに掲載した銘柄:東京エレクトロン(8035、東証プライム)


1.東京エレクトロンの2027年3月期1Qは、33.3%増収、46.1%営業増益。

 東京エレクトロンの2027年3月期1Q(2026年4-6月期、以下今1Q)は、売上高7,323.88億円(前年比33.3%増)、営業利益2,114.07億円(同46.1%増)となりました。前4Q比でも増収増益となり、好調な決算でした。


 今1Qのアプリケーション別売上高を見ると、ロジック・ファウンドリ・その他向けは前4Q3,133億円→今1Q3,028億円と減少しましたが、前4Qが期末の検収月を含む通期で最も売上高の多い四半期であることを考えると高水準でした。DRAM向けも同1,836億円→1,700億円とこれも減少しましたが高水準でした。一方、不揮発性メモリ向け(主にNAND向け)は需給ひっ迫を受け同432億円→584億円と増加しました(売上高は会社開示の売上構成比から楽天証券計算)。


 また、フィールドソリューションは同1,628億円→1,880億円へ増加しました。パーツ・サービス、中古品販売、改造案件が増加しました。


 地域別売上高を見ると、台湾向けが前4Q1,565億円→1,861億円と増加しました。先端ロジック向けに装置需要が活発でした。

韓国向けは同1,731億円から1,524億円へ減少しましたが、高水準でした。中国向けは同1,907億円→2,229億円へ増加しました。成熟ロジック向けが増加しましたが、先端ロジックの生産ラインに組み込まれている成熟半導体向け装置も増えたと思われます。


表1 東京エレクトロンの業績
決算レポート:東京エレクトロン(業績好調。先端ロジック、先端メモリともに製造装置需要の増加が続こう)
株価 59,130円(2026/8/14)発行済み株数 454,651千株時価総額 26,883,514百万円(2026/8/14)単位:百万円、円出所:会社資料より楽天証券作成注1:当期純利益は親会社株主に帰属する当期純利益。注2:発行済み株数は自己株式を除いたもの。

表2 半導体製造装置のアプリケーション別売上構成比と売上高(新規装置のみ)
決算レポート:東京エレクトロン(業績好調。先端ロジック、先端メモリともに製造装置需要の増加が続こう)
単位:%、億円出所:会社資料より楽天証券作成。注1:売上高は会社公表の売上構成比から楽天証券計算。注2:2021年4-6月期からは新収益認識基準。注3:端数処理のため合計が合わない場合がある。

表3 東京エレクトロン:半導体製造装置の地域別売上高
決算レポート:東京エレクトロン(業績好調。先端ロジック、先端メモリともに製造装置需要の増加が続こう)
単位:億円出所:会社資料より楽天証券作成。注1:端数処理の関係で合計が合わない場合がある。注2:2021年4-6月期からは新収益認識基準。注3:2023年4-6月期よりFPD売上高を含む。

2.2027年3月期、2028年3月期とも業績好調が予想される。先端ロジックだけでなく、メモリ向けの期待が大きい。

 今1Qの実績を見て会社側は今上期(今1-2Q累計決算)の業績予想を、前回の売上高1兆5,700億円(前年比33.1%増)、営業利益4,310億円(同42.2%増)から、売上高1兆6,200億円(同37.3%増)、営業利益4,580億円(同51.1%増)へ上方修正しました。今2Q会社予想は売上高8,876億円(同40.9%増)、営業利益2,466億円(同55.6%増)となり、前年比の伸びが加速することになります。


 アプリケーション別に見ると、ロジック・ファウンドリ・その他向け、DRAM向け、不揮発性メモリ向けともに今1Q比で増加する見込みです。先端ロジック、メモリともファウンドリ、メーカーの設備投資意欲が旺盛です。


 2027年3月期、2028年3月期の通期ベースでも、ロジック・ファウンドリ・その他向け、DRAM向け(HBM向けを含む)、不揮発性メモリ向けともに大幅増収が予想されます。ロジック・ファウンドリ・その他向けでは、2ナノ、3ナノの増強と1.4ナノの初期投資が予想されます。メモリはHBM、汎用DRAM、NANDともに大型投資が予想されます。


 中国向けについては、中国ではAI半導体、CPU、DRAM、NANDの大型投資が続いています。10ナノ台から先の微細化世代に適用可能な製造装置の中国向け輸出は禁止されていますが、先端ロジック、先端メモリの生産にも成熟半導体向け製造装置は使うため、中国向けは高水準の売上高が続くと予想されます。


 このような動きから、楽天証券では東京エレクトロンの2027年3月期を売上高3兆5,000億円(前年比43.2%増)、営業利益9,900億円(同58.4%増)、2028年3月期を売上高4兆5,600億円(同30.3%増)、営業利益1兆3,600億円(同37.4%増)と予想します。好業績が続くと思われます。


表4 半導体製造装置のアプリケーション別売上構成比と売上高(新規装置のみ)(年度ベース)
決算レポート:東京エレクトロン(業績好調。先端ロジック、先端メモリともに製造装置需要の増加が続こう)
単位:%、億円出所:会社資料より楽天証券作成。注1:売上高は会社公表の売上構成比から楽天証券計算。注2:2021年4-6月期からは新収益認識基準。注3:端数処理のため合計が合わない場合がある。

3.東京エレクトロンの今後6~12カ月間の目標株価を、前回の6万5,000円から8万円に引き上げる。

 東京エレクトロンの今後6~12カ月間の目標株価を、前回の6万5,000円から8万円に引き上げます。


 楽天証券の2028年3月期予想1株当たり利益(EPS)2,266.6円に、2028年3月期予想営業増益率37.4%に対して、業績変動リスクを考慮し、想定株価収益率(PER)35倍前後を当てはめました。


 引き続き中長期で投資妙味を感じます。


本レポートに掲載した銘柄:東京エレクトロン(8035、東証プライム)


(今中 能夫)

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