ヨーロッパのヘリコプター大手、エアバス・ヘリコプターズは2026年6月8日、無人輸送ヘリ「U145」を発表しました。既存の有人ヘリコプター「H145」を無人化したもので、同社が「無人貨物物流システム」と表現しているとおり、輸送力に焦点を当てた無人機です。
U145はコックピットをなくし、搭載されたセンサー群と人工知能(AI)による完全自律飛行を実現しました。また、コックピットを取り払ったことで機内に貨物輸送のための大きな空間を確保しています。機体の前後には観音開き式のドアが用意され、特に機首側には折りたたみ式の積載用テーブルが展開する仕組みが設けられており、積み下ろしの利便性も良好なようです。
コックピットを廃して機首に観音開きの扉を設ける方式は、2025年にロッキード・マーティンが発表したS-70ブラックホークの無人機型「Uホーク」と同様ですが、Uホークが最大離陸重量約10トンのブラックホークを改造したものであるのに対し、U145の離陸重量は3.8トンと公表されており、より小型軽量で扱いやすい機体となります。
原型機のH145は、エアバス・ヘリコプターズ(旧ユーロコプター)と川崎重工が共同開発した「BK117」の改良発展型で、かつては「EC145」の名称で販売されていました。BK117から数えてシリーズ累計で1800機以上が生産されており、川崎重工で製造された機体と合わせると2000機以上、総飛行時間900万時間を超える圧倒的な実績を持つ機体です。
こうした実績から、エアバスではU145についても信頼性の高さをうたっています。本機は貨物輸送を主な用途としつつ、モジュラー設計により火災消火から武装偵察、警戒監視、空中発射ドローン母機など、軍民両用の幅広い用途への拡張が可能としています。エアバスでは、2026年末に同機の初飛行を予定しています。

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