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猫好きたちの“密かな愛読書” 愛猫との日々を描いた『退屈をあげる』

2017年10月28日 08時00分 ライター情報:古知屋ジュン
数年前から、猫好きたちの間で口コミで話題になっていた1冊の本がある。タイトルは『退屈をあげる』。
坂本千明さんの著書『退屈をあげる』新装版は10月25日に青土社より発売(1300円税抜)。

イラストレーター&紙版画作家として活躍する坂本千明さん作のこの本は、飼い猫・楳(うめ)ちゃんとの出会いと別れを、楳ちゃんの目線からつづったものだ。楳ちゃんの“猫生”については坂本さんのブログでも詳しく説明されているが、彼女をモデルにした紙版画が2013年にある企画展用に出展され、これが2014年に私家本(いわゆる自費出版本)として1冊の本にまとめられた。長らく一般の書店には出回っていなかったこの作品だが第4刷まで版を重ね、これまでに約2000部が坂本さんの元を巣立っていったという。


本の内容に猫好きが深く共鳴


初版が出て以降、猫好きのクリエイターたちの間などでこんな感想が。








過去にコネタでも紹介した妖怪絵師・石黒亜矢子さんも「おすすめの猫の絵本」として雑誌で紹介するなど、坂本さんのこの作品に深く共鳴した猫好きは多かった。噂を聞きつけて本を手に入れた人たちからも「猫とはいわず、ペットを飼っている人にはぜひ読んでもらいたい」「表紙を見ただけで涙腺がゆるむくらい何度も読んだ」「子どもに読んであげていたら、自分のほうが泣いてしまって……」「“悲しい”のではなく“愛おしい”という感情が浮かぶ1冊」といったさまざまな感想が、版を重ねるごとにSNSで散見されるようになったのだ。

通販でもショップでも売り切れで手に入らない……と嘆く声も多かったこの本が、10月25日に“新装版”として青土社から発売されることになった。私家本には掲載されていない、坂本さんの目線で楳ちゃんについてつづったエッセイ『幻の猫』(過去にムック本『天然ねこ生活』に掲載されたもの)も収録されていて、いきものと暮らすことについて、命について、さまざまな目線から考えるきっかけになる1冊だ。
あらためて坂本さんに、私家本や新装版の制作の裏側についてうかがった。


猫を亡くし何かを残したい気持ちから生まれた本


――楳ちゃんと過ごした日々を、最初はどんな気持ちで1冊の本にまとめようと考えられたのでしょうか。

「そもそも『退屈をあげる』は2013年に参加したグループ展のために制作した作品で、“本”という形にする予定は全くありませんでした。“物語”がテーマの展示だったので、猫を亡くしたタイミングだったこともあり、何かを残したいという100%個人的な事情から制作した連作版画です。ご覧くださった方々から『本にしてほしい』という声をいただいて、初めて書籍化を意識しましたが、何をどうしていいのかもわからず、ようやく動き出したのはそれから1年後のことでした。個人的な作品を本にして売るということに迷いもありましたが、ともかく1回作ってそれで最後にしよう! と決めていたんです」
冷たい雨が降る日に坂本さんと出会った楳ちゃん。かなり衰弱していたという。

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ライター情報: 古知屋ジュン

カフェオレ&お菓子ジャンキーのフリーライター。好きなもの=ロック、動物(特に猫)、水族館、国産のイケメン

URL:Twitter:@kochiya29

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