中国高速鉄道の一部路線では4月21日から乗車運賃の値上げが予定されている。大多数の中国人にとって高速鉄道の運賃は決して安いものではないため、その値上げの是非をめぐっては中国ネットユーザーたちの間で議論の的となっている。


 中国メディアの今日頭条は14日付で、中国高速鉄道の乗車運賃について、他国の高速鉄道の運賃と比較する記事を掲載し、「給与水準をベースに比較すれば、中国高速鉄道の運賃は決して高くはない」と主張した。

 国内に高速鉄道が存在する国は世界的に見てもさほど多くはないが、記事はフランスやドイツ、イタリアにおける「平均月収」に対する高速鉄道の「100キロメートルあたりの乗車運賃」の割合を挙げ、中国と比較している。

 その結果、フランスは0.81%、ドイツは1.29%、イタリアは1.33%だったと説明したうえで、「中国は0.80%にとどまり、この計算から見れば、中国高速鉄道の乗車運賃は決して高くない」と指摘した。

 北陸新幹線の東京-金沢間の営業距離は450.5キロメートル、指定席の運賃は片道1万4120円であるため、100キロメートルあたりでは約3134円となる計算だ。また国税庁の2015年の民間給与実態統計調査によれば、民間の平均給与は約420万円であったため、月収ベースでは35万円となり、「平均月収」に対する北陸新幹線の「100キロメートルあたりの乗車運賃」の割合は0.895%ということになる。

 一方、中国高速鉄道の福州-上海虹橋の営業距離は574キロメートル、二等座で片道378元(約6000円)という運賃だ。
福州市の平均月収は4940元(約7万9040円)、上海の平均給与は7370元(約11万7920円)であるため、福州市の場合の「平均月収」に対する100キロメートルあたりの乗車運賃は1.31%となり、他国の高速鉄道運賃に比べて高額ということになる。上海や北京など、平均月収が高い都市部であれば高速鉄道の乗車運賃は決して高くないと言えるかもしれないが、地方在住の人にとって見れば高速鉄道の値上げは簡単に容認できないことであることがわかる。(編集担当:村山健二)(イメーシ?写真提供:(C)Ping Han/123RF.COM)


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