1.椅子に深めに腰掛ける
2.お腹にクッションや丸めた毛布などを抱える
3.上半身を完全に倒してクッションにもたれかかる
背中を丸めるのは「悪い姿勢」?
ところが、先日このストレッチを教えた人に、こんなことを言われてしまいました。
「背筋(せすじ)を丸めるのは悪い姿勢なんじゃないですか? こんなに丸めたら腰痛が余計に悪化しそうで怖いです」
お、なるほど……。それでは「いい姿勢」について解説してみましょう。
背中の筋肉にできるだけ負担をかけないのが「良い姿勢」
人間が上半身を起こしている時は、必ず背骨を支える筋肉を使うことになります。 背骨を支える筋肉が過剰に使われると、腰痛や背中の痛みにつながります。
それでも筋肉が背骨を支えるのに一番ラクなのはこんな風に「胴体が地面に対して垂直になっている状態」です。まっすぐに積み上がった積み木に支えが必要ないのと同じように、この姿勢をだと背骨を支える筋肉の負担が少なくてすみます。
逆に背骨を支える筋肉に負担がかかってしまうのは、こんな風に地面の垂直から大きく外れてしまってるとき。
丸めた分だけ「伸びる」
冒頭のストレッチの話に戻りましょう。今回紹介したストレッチは背中は丸めているのですが、クッションに完全にもたれかかるので、背骨を支える筋肉に負担がかかりません。
胴体を思い切り丸めることにより、丸めている外周の筋肉は伸びることになります。つまり背骨を支えるための「背筋(はいきん)を伸ばすには、背筋(せすじ)を思いっきり丸めなければいけない」のです。なんだか日本語がややこしくて混乱するのですが、一つ一つ整理するとわかりやすいと思います。
(斎藤充博)