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噂のタモリも登場「バカボンのパパよりバカなパパ」第2話に何が足りないか考えてみたのだ

2018年7月21日 09時45分 ライター情報:近藤正高
先ごろ、テレビ東京でアニメ「深夜!天才バカボン」の放送が始まった。原作は言うまでもなく赤塚不二夫のギャグマンガ『天才バカボン』だ。テレ東深夜では、大ヒットとなった「おそ松さん」以来の赤塚作品のアニメ化ということになる。

二つのアニメをあえて比較すれば、『おそ松くん』のキャラクターを現在の世界に持ってきたらこうなる! というのが「おそ松さん」だったとするなら、赤塚不二夫が『天才バカボン』でやっていたことをいまやるならこうなる! というのが「深夜!天才バカボン」なのではないか。

赤塚不二夫が『バカボン』でやっていたこととは何か? 一言でいうとそれは、マンガのお約束から一般常識にいたるまであらゆる枠組みの破壊だ。少女マンガのタッチを持ちこんだり、下描きをそのまま出したり、左手で描いたりするのはまだ序の口で、いきなり連載をライバル誌に移したこともあった。また、本来なら1回だけしかありえない最終回を何度も描いて、そこから伝説の“実物大マンガ”(バカボンやパパの顔を実物大で描いた回)を生み出したりもした。今週放送された「深夜!天才バカボン」で、まだ第2回にもかかわらず「総集編」を試みたのは、まさに赤塚不二夫が『バカボン』でやったことを現在に置き換えてみせた例といえる。
伝説の“実物大マンガ”を収録した電子版『天才バカボン』第17巻(小学館)

これでいいのか!?「バカボンのパパよりバカなパパ」


さて、別の番組のことを長々と書いてしまったが、これはNHK総合の土曜ドラマ「バカボンのパパよりバカなパパ」(夜8時15分~)のレビューである。

わざわざ『天才バカボン』のことを書いたのは、このドラマが、どうもホームドラマという枠に収まってしまっているような気がするからだ。もちろん、土曜夜の番組で、家族で観ている視聴者も多いだろうから、これはこれでいいのかもしれない。ただ、せっかく赤塚不二夫という人を主人公にしているのだから、もうちょっと突き抜けてみてもいいのではないか。

先週放送の第2話では、前回、赤塚(玉山鉄二)が「モトニョー」こと元女房の登茂子(長谷川京子)に勧められて再婚した眞知子(比嘉愛未)が、いきなり家出してしまう。その理由は、どうやら赤塚が贈ったダイヤの指輪が原因らしい。赤塚はそれを購入するにあたり、眞知子の指のサイズを伝えるため、彼女に以前露天商から買ってあげたガラスの指輪を宝石商に渡していた。だが、その指輪は安物ではあるが、彼女がとても大事にしていたものだった。

ライター情報

近藤正高

ライター。1976年生まれ。エキレビ!では歴史・科学からドラマ・アイドルまで手広く執筆。著書に『タモリと戦後ニッポン』(講談社現代新書)など。愛知県在住。

URL:Culture Vulture

「噂のタモリも登場「バカボンのパパよりバカなパパ」第2話に何が足りないか考えてみたのだ」のコメント一覧 1

  • 匿名さん 通報

    原作のバカボンは実験的なことをたまにやってたな。締め切りに追われ、苦し紛れにやってたとしか・。

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