今回記事でご紹介するのはルイス・キャロル著の名作児童文学、『鏡の国のアリス』のあらすじです。
『鏡の国のアリス』は大評判を博した『不思議の国のアリス』の正統続編にあたり、1871年に発表されました。
ルイス・キャロルはペンネームで本名はチャールズ・ラトウィッジ・ドジソン。
オックスフォード大卒の彼が知人の愛娘アリス・リデルをモデルにして描いたのが『不思議の国のアリス』『鏡の国のアリス』といわれています。
※本稿は作品のネタバレを含みます。あらかじめご了承ください。
『鏡の国のアリス』のあらすじ
主人公アリスは空想癖のある少女。
ガイ・フォークス・デイの前日、毛糸玉にじゃれかかる飼い猫キティをたしなめたアリスは、その後も熱心にキティを観察し、鏡の向こうの世界に行けたらいいなと思い描きます。
すると想像通りに鏡が歪み、アリスはそれを通り抜けました。
鏡の向こうにはアリスの家の居間とよく似た空間が存在し、各々意志と人格を持ったチェスの駒たちが、マントルピースで忙しく動き回っていました。
その後、鏡文字で書かれたジャバウォックの詩を鏡に写し読み取ったアリスは、意気揚々と扉を開け、鏡の世界の探検に乗り出します。
まずは正面に見える丘を目指したものの、行く手に敷かれた道は奇妙に曲がりくねり、何度やっても出発点に戻されてしまいます。
仕方なく近場の散策に切り替えると、花壇に植えられた花々が姦しくお喋りしていました。
アリスがオニユリやバラと話している最中、赤の女王が登場。
鏡の国では何もかも鏡写しになっている法則を理解したアリスは、あえて反対方向に進むことで女王に追い付き、目的の丘に辿り着きました。
丘の上から見渡す世界は数多の小川や垣根でチェス盤の如く区切られており、擬人化されたチェスの駒たちが陣地を取り合っています。
赤の女王の言葉に唆されたアリスは、自らも生きた駒としてチェスゲーム参加を決めます。
アリスに与えられたのは白のポーンの役目でした。
この駒は最初の一手で2マス進む性質を持っていた為、自分でも知らないうちに列車に乗り込み、ヤギやカブトムシをはじめとする風変わりな乗客と相席する羽目に。
列車を下りたアリスは曰く付きの「名無しの森」に迷い込み、愛くるしい仔鹿と道連れになるものの、森を抜けた途端に逃げられてしまいました。
再び一人ぼっちになり、途方に暮れる彼女を待ち受けていたのは、マザーグースで御馴染みのトゥイードルダムとトゥイードルディーの双子で……。