<ブリヂストンオープン 事前情報◇8日◇袖ケ浦カンツリークラブ 袖ヶ浦コース(千葉県)◇7119ヤード・パー71>
今シーズンも残すところ9試合。次戦は千葉が舞台の「ブリヂストンオープン」だ。
賞金王争いもこれからヒートアップしていくが、本大会を終えれば24日に開幕する「ZOZO Championship」への日本ツアー出場選手も確定する。ここまでの展開から、次戦に活躍が期待できる選手を佐藤信人がピックアップ。ツアー9勝を誇り、日本ゴルフツアー機構(JGTO)の広報担当理事を務める佐藤が挙げた注目選手は?
ジャンボも会場入り 若手に熱血指導!【大会写真】
■勝負はINコース ショートアイアンでどれだけバーディを奪えるかが分かれ道
7119ヤードのパー71は、総距離としては決して長くないコース。しかし、アウトが3629ヤード・パー35、インが3490ヤード・パー36とハーフで大きく表情が変わる。「インは短いパー4もいくつかあって、パー5も2つある。アウトは距離が長いパー4などもあって難しいので、アウトは耐えて、インで伸ばすイメージです」。
直近4年の優勝者は軒並みトータルのバーディ数が1位となっており、伸ばせるところで伸ばして、耐えるというメリハリが必要だ。
またドッグレッグのホールが多いため、ドライバーを握ると突き抜ける箇所にも要注意。フェアウェイが狭い場所もあるので、刻むマネジメントが重要だ。「極端に距離が短くはないですが、ドライバーを握るホールが5、6ホールくらいという選手も出てくると思います。フェアウェイが硬く転がるので、3番ウッドで十分距離も行く。ドライバーで飛ばしてというよりも、ショートアイアンとパターがいい選手が爆発的なスコアを出すイメージです」。
直近3年では、今平周吾(18年)、時松隆光(17年)、小平智(16年)と、トータルの平均パット数が1位の選手が優勝している。
■賞金王経験者2人の優勝争いか!?
「パナソニックオープンもそうでしたが、レイアップしてショートアイアンでどれだけバーディを獲れるかというコース」。そのコースで「相性が二重丸だと思います」と挙がったのが、パナソニックオープンでもトップ5に入った今平周吾と石川遼だ。
今平は今季優勝こそないものの、16試合中11試合でトップ10入り。本大会では昨年の優勝、17年の3位タイと好成績を残している。一方の石川は、本大会には過去6度出場して昨年の4位タイが自己ベスト。
予選落ちは17年の1度のみと相性は悪くない。
今季のスタッツを見ると、両選手とも各項目で軒並み上位。「石川選手はアイアンショット、パッティングは日本ツアートップクラスで、最近は全ホールドライバーで打つという攻め方もそこまで見られない。今平選手は安定感もバツグンで、どのコースでも強いですが、とくに今週は相性もいいと思います」と、元賞金王2人による優勝争いが期待できそうだ。
■気になる台風の影響は…
9月の台風15号で甚大な被害を受けた房総半島。本コースも例外ではなく、倒木や電力供給などで一時は営業停止になっていた。
佐藤が3週間ほど前に下見に行ったときは、倒木が1000~1500本ほどあり、試合の開催が危ぶまれるほどだった。
「選手のボールが来そうなエリアや、ギャラリーが歩くところは危険がないようにと優先順位をつけて対処してくれていた。今ではすごくきれいに片付いていて、今週試合会場に初めて入った人は、被害の様子がわからないくらいだと聞いています」。恐らくまだすべては片付いていないが、トーナメントが開催できるまでに復旧。男子プロの迫力のバトルで、被災地を盛り上げる。
【今季のスタッツ】
石川遼
メルセデス・ベンツ トータルポイント:5位(205pt)
平均ストローク:3位(69.94)
平均パット :2位(1.7185回)
パーキープ率:13位(85.83%)
パーオン率:24位(66.39%)
バーディ率:1位(4.95%)
イーグル率:10位(6.67%)
ドライビングディスタンス:4位(307.8ヤード)
フェアウェイキープ率:59位(54.14%)
サンドセーブ率:89位(39.02%)
トータルドライビング :10位(63pt)
今平周吾
メルセデス・ベンツ トータルポイント:2位(176pt)
平均ストローク:1位(69.5)
平均パット :6位(1.738回)
パーキープ率:1 位(88.79%)
パーオン率:2位(72.69%)
バーディ率:5位(4.27%)
イーグル率:44位(11.8%)
ドライビングディスタンス:27位(294.8ヤード)
フェアウェイキープ率:32位(57.66%)
サンドセーブ率:58位(47.83%)
トータルドライビング:5 位(59pt)
佐藤信人(さとう・のぶひと)
1970年03月12日生まれ、千葉県出身。
高校卒業後に米国に渡り、陸軍士官学校を経てネバダ州立大学へ進学。1993年に日本のプロテストに一発合格。97年の「JCBクラシック仙台」で初優勝を挙げた。ツアー通算9勝を誇り、現在はJGTOの広報担当理事も務める。

■ブリヂストンオープン 初日の組み合わせ
■石川遼の今季成績とプロフィール
■今平周吾の今季成績とプロフィール
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