木村拓哉

 木村拓哉がTBS日曜劇場枠で主演した連続ドラマ『グランメゾン東京』の最終回(第11話)が12月29日に30分拡大で放送され、16.4%(ビデオリサーチ調べ、関東地区・以下同)の高視聴率をマーク。第10話(同22日)の11.1%から、5.3ポイントもの大幅アップで有終の美を飾った。

 同ドラマは初回12.4%で発進し、第2話13.2%、第3話11.8%、第4話13.3%、第5話13.6%と推移。以後、第6話、第7話が共に11.8%、第8話が自己ワーストの11.0%と3週連続で11%台に低迷したが、第9話で14.7%と今作最高を記録。第10話で11.1%と急降下したが、最終回でなんとか格好をつけた。

 全11話の平均は12.85%で、歴代の木村が主演した連ドラ史上、平均視聴率が最低だった『安堂ロイド~A.I. knows LOVE?~』(2013年10月期)の12.78%をわずかに上回り、ワースト更新はギリギリ回避したが、木村の主演ドラマとしては、大惨敗といっていい数字に終わってしまった。

「最終回の視聴率が良かったのは第一に、前番組の『明石家さんまの爆笑!ご長寿グランプリ2019』が13.1%をマークして、『グランメゾン東京』に“いい流れ”をつくった点が挙げられそうです。これまで、『消えた天才』が打ち切られたこともあり、前番組がとにかく低視聴率で『グランメゾン東京』にうまくつながっていなかった。

そして第二の要因として、日本テレビが年末の特番対応で、人気番組の『行列のできる法律相談所』を休止にした点もプラスに働いた。同番組は着実に2ケタを獲っていますから、それが裏で放送されなかったのも大きかったのでしょうね」(テレビ誌記者)

 かくして、“平成の視聴率男”と称されてきた木村にとっては、なんとも平凡な視聴率に終わってしまったが、『グランメゾン東京』の低迷は、今後にどう影響を与えるだろうか。

「木村が主演する連ドラは、TBSとテレビ朝日が隔年で放送していますが、いずれの局も木村の主演ドラマは制作費が高いため、視聴率は全話平均で最低15%がノルマとされています。しかし、平均12%台では完全な経費倒れで、その神通力もなくなったと言ってもよさそう。次はテレ朝の番になりますが、TBSが次の主演ドラマを制作する際には、従来よりコストを下げるなりの対応策が必要になってくるでしょう。その条件を木村側が飲めなければ、TBSとは関係が終了することもあるでしょう」(テレビ局関係者)

 さしあたって、木村は1月4日、5日にオンエアされる2夜連続スペシャルドラマ『教場』(フジテレビ系)で、14年7月期『HERO』第2シリーズ以来、5年半ぶりに同局で主演するが、同作の視聴率もまた、その評価を左右することになるだろう。