東日本旅客鉄道株式会社(JR東日本)が、2019年3月末時点の株主に配布済みの「株主優待割引券(40%割引)」の有効期限を「2020年5月末」⇒「2021年5月末」まで、1年間延長することを、2020年4月27日に発表した。

 東日本旅客鉄道の株主優待は、毎年3月末時点の株主を対象に実施されており、内容は「100株以上の株主に、保有株数に応じて、同社の営業路線内で運賃や料金が40%割引になる『株主優待割引券』を贈呈。

そのほか、100株以上の株主に、同社のグループ施設で利用できる『株主サービス券』を贈呈。さらに、1000株以上の株主には、JR東京総合病院の『人間ドック料金割引券』1枚を贈呈」というもの。

「株主優待割引券」とは、東日本旅客鉄道の営業路線内の片道の乗車券や特急券、急行券、グリーン券、座席指定券が割引されるもので、1枚につき一人、1回の割引に利用できる。「みどりの窓口」などで利用可。「株主サービス券」は、以下の割引券がセットになった冊子で、配布枚数は保有株数によらず、一律になっている。

・JRE POINT引換券(1枚)
・鉄道博物館入館割引券(2枚)
・東京ステーションギャラリー入館割引券(2枚)
・宿泊割引券(宿泊20%割引券・宿泊10%割引券)(各3枚)
・レストラン・バー割引券(3枚)
・GALA湯沢スキー場 リフト割引券・レンタル料金割引券(各3枚)
・駅レンタカー割引券(3枚)
・ベックスコーヒーショップ・ベッカーズ ドリンク割引券(3枚)
・リラクゼ 料金割引券(3枚)

 今回、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、2019年3月末時点の株主に贈呈されている「株主優待割引券」の有効期限が延長され、従来の「2020年5月末」から「2021年5月末」となることが発表になった。

また、運行不能などの事由により、「株主優待割引券」を利用した乗車券類の払い戻しを行った際に発行された、有効期限が「2020年5月31日まで」と記載されている「株主優待割引券代用証」も、同様に1年間期限が延長されるとのことだ。

 このところ、外食優待株の多くが優待券の有効期限を延長しているが、東日本旅客鉄道のような交通系の株主優待でも、優待券などの有効期限が延長される可能性がある。バスや鉄道系、航空会社などの株式を保有しているなら、情報収集を意識したほうがいいだろう。
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東日本旅客鉄道の株主優待制度の詳細 ■東日本旅客鉄道の株主優待制度の詳細 基準日 保有株式数 株主優待内容 3月末 100株以上 ◆株主優待割引券1枚
※以下、100株ごとに1枚
◆株主サービス券1冊 1000株以上 ◆株主優待割引券10枚
※1000株超過分は200株ごとに1枚
◆株主サービス券1冊
◆人間ドック料金割引券1枚 1万株以上 ◆株主優待割引券55枚
※1万株超過分は300株ごとに1枚
◆株主サービス券1冊
◆人間ドック料金割引券1枚 2万株以上 ◆株主優待割引券100枚
◆株主サービス券1冊
◆人間ドック料金割引券1枚 5万株以上 ◆株主優待割引券250枚
◆株主サービス券1冊
◆人間ドック料金割引券1枚 10万株以上 ◆株主優待割引券500枚
◆株主サービス券1冊
◆人間ドック料金割引券1枚

 東日本旅客鉄道の株主優待でもらえるのは、営業路線内の運賃が割引になる「株主優待割引券」と、グループ各社のサービス割引券をまとめた冊子。今回、すでに発行されている「株主優待割引券」の有効期限が1年間延長されることが発表された。新型コロナウイルスの感染拡大により、外出の自粛が求められる今、この延長を歓迎する株主は多いだろう。

 東日本旅客鉄道は首都圏や東日本を地盤とする鉄道事業の国内最大手。1月30日時点で公表している2020年3月期の連結業績予想は、すべて前期比で売上高1.3%増、営業利益5.3%減、経常利益5.7%減、当期純利益10.2%減。業績予想の修正は、現段階(4月27日)で発表されていないが、鉄道各社は新型コロナウイルスの感染拡大によって深刻な打撃を受けている。東日本旅客鉄道も、収益源である新幹線の利用客が激減し、例年かき入れ時となるゴールデンウィークの客足も見込めないため、2021年3月期の業績も落ち込む可能性が高そうだ。

■東日本旅客鉄道(JR東日本)業種コード市場権利確定月陸運業9020東証1部3月末株価(終値)必要株数最低投資金額配当利回り8237円100株82万3700円2.00%※株価などのデータは2020年4月27日時点。最新のデータは上のボタンをクリックして確認してください。

※「必要株数」は株主優待の獲得に必要な株数、「最低投資金額」は株主優待の獲得に最低限必要な資金を指します。