大都会の神社にある、ちょいゆるエスカレーター
段差が半分で緩やかな日枝神社のエスカレーター。階段かエスカレーターだったら、やっぱりエスカレーターを利用するでしょ?!
Bitでも以前、江の島神社へとつづくエスカレーター「江ノ島エスカー」について紹介されていたけれど、エスカレーターが設けてある神社って意外と珍しいのかもしれない。

と思ってたら、赤坂の日枝神社にもあったのだ。
山上の社殿へとつづく参道には、昔から一部だけにエスカレータが設けてあったのだが、昨年、あとニ基が追加で設置されていた。

で、その真ん中にある一基がちょっと変な感じ。日立製作所による特殊緩勾配エスカレーターというもので、緩やかな階段に沿って、エスカレーターの方も段差が半分くらいしかない。見た目も乗り心地もなんとなくゆる〜い。

それに「江ノ島エスカー」のようにチケットを買って乗るような大規模なものではないとはいえ、さすがに大都会にある神社。一番上から見下ろすと、高層ビル群の壮観な眺めも手伝って、エスカレーターもなんだか近代的に見えてしまう。


そんな日枝神社のエスカレーターは、参拝者の高齢化も進んだことと、バリアフリー時代の影響もあって増設工事に踏みきったらしいのだが、山上まで結構な距離があるので、お年寄りはもちろんのこと、若い人にも喜ばれそう。でも、神様に向かってエスカレーターで楽々あがっていくことに、なんとな〜く後ろめたさを感じたりして……。

あと、ひとつ疑問に思ったことが。屋外に設置されているエスカレーターって、雨が降ったらどうなるんだっけ? そういえば屋外の場合、屋根がついていることが多い気がするのだけど、日枝神社のように何もない場合は、水はけも悪そうで心配だ。

そこでさっそく、エレベーターとエスカレーターのことならお任せの「日本エレベータ協会」に問い合わせてみた。

すると、雨が降った場合でも、しっかりとした構造上のプロテクション機能があるので、まったく問題ないという。
また、降ってもしばらくすれば乾くので、自然のままにしておけばいいそうだ。でも、雨の日はやっぱり滑りやすく危険。あまりに激しい降りのときには、それぞれ管理者の判断で一時的に停止させるそうなのだが、なるべく利用しないでほしいとのことだった。

ちなみに「日本エレベータ協会」のHPで、一番高い、一番低いなどの日本一ものや、自走式、らせん型など形が変わっているものなど、全国にある面白いエスカレーターが紹介されていて興味深い。普段何気なく利用しているエスカレーターにも、いろいろあるものなんだな〜って。(田辺 香)