「記念日」は登録すれば誰にでも作れる
「日本記念日協会」で認定された記念日は約300。個人的にいちばん気になったのは、「プチプチの日」(8月8日=クッション材として使われる『プチプチ』の専門メーカーの川上産業株式会社が制定)!
自分だけの「記念日」を作りたい…サラダ記念日とかじゃなくて。そんな思いを、誰でもかなえることができるのをご存知だろうか。
「日本記念日協会」の登録制度である。1991年に設立したこの協会、きっかけは何だったのか。代表の加瀬清志氏は言う。

「私はもともと放送作家をしてまして。放送は毎日あるので、そのたびに『何の日』とか考えることが多いんですよ。それで、放送作家仲間が毎日のように自分のところに聞きにくるようになり、あまりに多いので、『データベース化しないと大変だな』と思ったんです」

方法は、記念日の名称・日付・由来などを所定の用紙に記入し、申請するだけ。
審査に合格すれば、登録料1件5万円(登録証が必要な場合は別途1枚につき3万円)で、自分の「記念日」が持てるという。

ちなみに、審査を通らないものは「政治的・宗教的・反社会的」なものなど。有効期限はないが、反社会的なことや犯罪を行ったときなどには、取り消しとなるという。 

「記念日」を作るメリットについて、加瀬さんは「PR効果」を挙げる。
「企業などが作ると、外に向けてのアピールのほか、社内的な結束にもなり、イベント時にも便利です。また、知られていない団体が知名度アップに利用することもありますね」

特に多い利用方法は、企業の商品PRで、最近は食べ物の日が多いのだとか。
たとえば、『キョロちゃんの日』(9月6日=発売開始が9月ということと、『キョロちゃん』の語呂合わせから)や『ポッキー&プリッツの日』(11月11日=かたちが数字の1に似ているなどから)のほか、「トッポの日」(10月10日)、「ポリンキーの日」(3月3日)などがある。

また、有名人の登録もあり、代表的なものは「キタノ記念日」だ。これは、スカイパーフェクトTVの番組「チャンネル北野」が制定したものだが、彼の原点は漫才コンビ「ツービート」にありとの判断から、ツー(2)ビート(10)の語呂合わせで2月10日にしたのだとか。

…といきなり超大物ネタになってしまったが、一般の人でもOK。たとえば、子供の誕生日や結婚記念日などを登録する人は多く、個人での登録は100くらいあるそうだ。

ならば、自分の記念日だってあってもいいかもしれないと思い、HPの「記念日検索」機能で自分の誕生日、4月11日を検索してみた。
で、出たのが、コレ!
「4月11日 ガッツポーズの日=1974年(昭和49年)のこの日、ボクシングの世界ライト級タイトルマッチで、挑戦者のガッツ石松選手が逆転KO勝ちした。このときの喜びのポーズが、『ガッツポーズ』と呼ばれ、広まっていったことから生まれた記念日」

なんと、ガッツポーズの日!! いきなり大当たりを引いてしまいました…。今後は、心の中でひっそり便乗させてください。(田幸和歌子)