世界一「子だくさん」なカワウソ夫妻
「子だくさん」の世界記録保持者とお守りとして人気のストラップ。「大家族ものがたり」なんかのテレビ番組で観るお父ちゃんは、おおかたダメな感じがするんですが、カワウソは違うみたいです。
千葉県・南房パラダイスに「世界一の繁殖数」を誇る夫婦がいる。コツメカワウソのミッキーとモン、年齢不詳だ。

 
世界記録となっているのは、昨年12月13日に更新した「同一ペアによる繁殖数29頭」というもので、園内には華々しく「祝!」の看板が掲げられている。

ところで、これってどうスゴイのか? 南房パラダイスに聞いた。
「一般に、カワウソの繁殖期は年1〜2回で、1回の出産について1〜6頭が生まれるんです。でも、当園では約8ケ月の周期で平均4頭の出産で、29頭まで生まれてるんですよ」
一般に、カワウソの平均寿命は12年で、飼育下では長命と言う。2歳くらいで成熟し、10歳くらいまで出産が可能なんだそうだが、人間に比べるとずいぶん若い出産で、そしておじいちゃんおばあちゃんになるまで出産、出産の繰り返しなのだ。子どもの数、29頭とは、確かにスゴイ。

 子どもたちはそれぞれ全国の動物園に引き取られていっているそうだが、この世界記録を支えているのは、夫婦仲の良さなのか? それとも絶倫ってことだったりするのか? 
「まず2頭の相性が良いことと、2頭とも健康で長寿で繁殖能力が高いこと。それに、メス親がオス親を尻に敷いているのがいいのかもしれませんね。まだまだ現役中です」

夫婦円満の秘訣は、やっぱり恐妻家にあるのか。このあたりは人間の世界と共通するのかもしれない…。

また、飼育スペースや展示場を自然状態に近い環境にしたり、一家族単位で生活する動物のため、5から6頭くらいの飼育数にするという工夫もしているそうだ。

ところで、園内の売店では、この世界記録保持者のストラップも売っている。
子どもがほしい人なんかがお守りにしても、ご利益ありそうです。(田幸和歌子)