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うどんと蕎麦、その地域性と天気の関係

       
最近の讃岐うどんブームも手伝ってか東京にもうどん専門店が増えて来た。でもまだまだ東京でうどんを食べようと思えば、蕎麦屋で注文するというケースが多い。濃い醤油味のつゆに蕎麦の代わりにうどんが入って出てくる。あのつゆはやっぱり蕎麦にこそ合うと思えるので、うどんが蕎麦の代用品的となっているのである。関東は蕎麦、関西はうどんと言われるけれど、なぜそんな棲み分けが出来しまったのだろうか。

うどんの原材料は小麦。小麦の生産高を都道府県別に見ると、広大な土地を背景にした北海道を別格とすれば、福岡県・佐賀県・滋賀県・愛知県・三重県などの西日本の地域が上位を占めている。小麦は比較的寒さに弱いので、温暖な気候の西日本が適している。

香川の「讃岐うどん」や三重の「伊勢うどん」、名古屋の「きしめん」といった名物うどんの多くが西日本にあるのもうなずけるところだ。秋田の「稲庭うどん」が例外だけど、もともとは江戸時代に三輪のそうめん製法が北前船で伝わったのが始まりだそうなので、いわゆる輸入文化と言える。

代わって蕎麦の方の生産高を見てみると、やっぱり断トツの北海道を除けば、福島・長野・茨城・栃木・新潟と言った蕎麦処が上位を占めている。蕎麦は痩せた荒地や寒冷な気候に強いと言った特徴があるのだ。蕎麦はもともとはミドルクラス以下のファーストフードみたいな印象だけれど、江戸の庶民がすしやてんぷらと並んで粋な流行食に仕立て上げたので、今ではちょっとした高級感さえ漂わせている。 

面白いのはうどんの兄弟に当たるそうめんの名産地。兵庫の「揖保の糸」や奈良の「三輪そうめん」、「小豆島手延べそうめん」その他、多くのそうめん処が太平洋側に位置している。そうめんは主に寒い冬に製造されるのだけれど、日本海側の冬は降雪量も多くて天気も不安定なので、そうめんを天日で乾燥させることが難しかったらしい。

最近では輸入小麦の割合が90%近くまで増えているし、そうめんの乾燥も機械化されているので、今後はうどん生産の地域差も減少して行くのだろう。つゆで言えば醤油の濃淡はまだまだ残っているけれど、だしは西日本の魚だし(にぼし・あご等)、東日本の合わせだし(鰹節と昆布)と言った区別はあいまいになって来た。

郷土料理の特色が薄れて行くのは寂しいけれど、東京でもうどんを美味しく食べる文化が広まっていくのはうれしいことである。(シロー)
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2005年3月20日のコネタ記事

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