イスラム教信者と仲良く食卓を囲む方法
ハラルの証明書。これさえあれば、イスラム教徒の友人もひと安心
低カロリーなうえ、ダイエット効果があるといわれるカルニチンも豊富。しかも低価格ということもあってか、最近、都内などで若者にも大人気の、羊の焼肉・ジンギスカン。


ところが、そんななか、羊肉を昔から重宝してきたはずのイスラム教徒の方々には、日本人のジンギスカンは食べることができない人も多いというのである。

なぜなら、イスラム教徒は、コーランの教義を厳密に守ることで知られている人々。彼らは、「ハラル」といわれるアッラーの名のもとに処理された食材しか口にしてはいけないことになっているのだ。

「そこに目をつけて、ハラルと呼べる羊肉を10年ほどまえから販売しはじめました」

というのが、山形県で羊肉専門店「羊肉のなみかた」を営む、行方正男店長。羊肉を野菜と一緒に味噌だれで焼くという、『義経焼き』をはやらせるなど、今のブームと関係なくこれまで羊肉の発展に努めてきた店だ。
売られている羊肉がハラルであるということを示す証明書もちゃんと発行されているので、これで安心して大好きな羊肉を食することができるわけだ。

同店では、正肉のほか、レバー、心臓、腎臓、珍しいところではひづめなども取り扱っている。値段は、内臓類でキロ1000円前後、正肉で1400円程度。信頼と実績があるうえ、国内で得られる貴重なハラルということもあってか、県外からの注文も多い。

「ネット販売もしているので、半頭ぶんまとめ買いするお客さんもいます」

さて、気になる羊肉を「ハラル」と呼べるものにする処理法だが、それは、「アッラーの名前を唱えながら神に感謝し、刃物で羊の頚動脈を切断する処理をしなければならない」というものだそうである。
(岸本徹夫)
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