宇宙から来襲? 家庭菜園で育てられる宇宙いもとは
隕石襲来! と言いたくなるが、これが「宇宙いも」のムカゴです。
最近、家庭菜園が単身者の間でちょっとしたブームとなっているらしい。
ハーブ類などお洒落な植物を栽培するのもいいが、どうせならしっかり食べられるものを育てたい。
という人にピッタリな苗を発見してしまった。

その名も「宇宙いも」。
名前だけでビックリしてしまいそうだが、その正体は熱帯アジア・フィリピン原産のヤマイモ科のもの。れっきとした芋だ。
もちろん宇宙から来たわけではなく、地球の植物。育てるとツルがスルスル伸び、その先に大量のムカゴが付く。

ムカゴも葉の横にチョコンとできるような可愛いものではなく、うまく育てると赤ちゃんの頭大ほどの大きさに成長するのだとか。
地中には芋本体が成長しているので、地上のムカゴと地中の芋、両方の収穫を楽しめるのがウリである。
名前の由来は、芋の姿がゴツゴツとして隕石に見えるからとか、空中に実るムカゴがUFOみたいだからとか、色々な説があるらしい。
さらに別名「エアポテト」ということで、何とも壮大な芋である。

販売している日光種苗株式会社さんに芋の育て方を伺ってみたところ、いたって簡単、菜園プランターで育てられるのだとか。
マンションなどのベランダでもすくすく育ってくれるというから、植物を育てるのが苦手な人も安心してチャレンジできそうだ。

この巨大な芋、どう食べるか迷うところだが、味は里芋に似てほくほくとした味わいとのこと。
ということは、煮付けやコロッケなど普通の芋料理に利用してオッケーということで、給料日前も安心だ。
大きいので食べごたえがありそうなのもいい。

犬でも猫でも、ちょっと不細工なほうが可愛いというのはよく聞く話。
植物や野菜もあまり綺麗な顔をしているものより、これくらいごつごつして「どこをどうたべるの?」という姿の方が愛着がわきそうである。
ただ残念なことに植え付けに適しているのは春から初夏。
今の時期はちょうどムカゴが生長している辺りだそうだ。
しっかり最初から育てたい人は来年の春を待ってみよう。
(のなかなおみ)