自転車には一体何人乗せていいのか? 街を歩いていて、ふと疑問がわいた。子どもの頃の記憶をたどれば、確か自転車の二人乗りはダメと聞いていたような……。
で、さっそく調べてみた。

自転車は、誰でも許可なしに乗ることができるので、自動車のようなきびしい交通規則はないのでは? と思いがちである。でも、自転車は道路交通法で軽車両に分類されていて、自動車と同じようにきびしーい罰則もあるのである。
信号無視は3か月以下の懲役または5万円以下の罰金、携帯電話を使いながらの運転は5万円以下の罰金、そして二人乗りは2万円以下の罰金とある。やはり、自転車の二人乗りは違反行為のようである。
が、この二人乗りが許される場合がある。それは、大人が幼児を乗せる場合である。な〜んだ、やっぱり子どもの場合はOKじゃん、などと早とちりしてはいけない。ここからがまた、細かい決まりごとがあるのである。

この細則については、都道府県ごとに微妙に異なるが、内容はほとんど同じ。
東京都の場合、東京都交通規則の第十条によると、「16歳以上の運転者が幼児用座席を設けた二輪又は三輪の自転車を運転する場合は(中略)幼児用座席に6歳未満の者を1人に限り乗車させることができる」とある。そう、幼児用座席に一人だけ。
座席の前後にお子さんを2人乗せていらっしゃるおかあさま方、それは違反行為です。
が、小さなお子さんをお持ちの方々に嬉しい一文を発見。「16歳以上の運転者が6歳未満の者1人を子守バンド等で確実に背負つている場合(中略)当該16歳以上の運転者の一部とみなす」と規則に書かれている。
子守バンドというのが、何とも泣けてきますが、要は紐など使って、しっかりおんぶしていれば人数にカウントしないのでOKとのこと。警視庁の交通課に「背負わなくても抱っこでもいいんでしょうか」と聞いてみると、「規則には『背負う』とあります。『背負う』と『抱っこ』は違います」と、ぴしゃりと言われてしまった。確かに、おっしゃる通りでございます。さらに、もう一人乗せることのできるうまい方法はないのか、という横しまな気持ちを見透かされたようで変に恐縮してしまった。

結論としては、16才以上の運転者の場合、6歳未満の幼児を幼児用座席に一人、そして背中に一人の2人乗せることができるということだ。
この他、自転車に乗せられるものとして、自転車に積んでいい荷物の重さは30kgとか、荷台に乗せていい荷物の大きさなども事細かに書かれている。はぁ〜、ここまで細かく決められている事とは、知りませんでした。
果たして、どれだけの人がどこまでこの規則を知っていて、自転車に乗っているのだろう、と新たな疑問がわいてきたのでした。
(こや)
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