正しいみかんの食べ方は存在する?
(上)みかんはこんなふうにヘタ側からむくのがおすすめ。(下)保存は風通しのいい場所で、ダンボールのフタを「開けたまま」にするのがいいらしい。
「日本人が一番多く食べている果物は何か」という総務省の家計調査によると、ず〜っと首位をキープしていたみかんを抜いて、ついにバナナが1人当たりの年間購入量第1位になったとか(04年調査ではバナナが5.7キロ、みかんが5.3キロ)。みかんは、若者にいまひとつ不人気ということで、理由は「薄皮を吐き出さなければならないのがいや」ということらしい。


このデータを見て「えっ? みかんの薄皮って吐き出すものなの?」と思ったのは私だけではないはず。今日は、前々から気になっていたこの「みかんの正しい食べ方問題」に迫ってみました。大雑把に大別すると、

1. 白いスジだけ簡単にとり、房ごと食べる人
2. 房もスジも気にせず丸ごと食べる人
3. スジをていねいにとり、房も吐き出す人
4. 夏みかんのようにひと房づつむく人

の4パターンに分けられるのではないか? という仮説をひとまず立ててみた。

で、20人ほどの人にアンケートをとってみたところ、なんと半数の10人が、1.の「白いスジだけ簡単にとり、房ごと食べる」というダントツの結果に! そして、私と同じく、2.の「房もスジも気にせずそのまま食べる」という人は3人。あとの7人は、3.の「スジをていねいにとり、房も吐き出す人」だった。4.の夏みかん方式の人はゼロ。

スジもそのまま食べた方が繊維質がとれていいのになぁ〜。というか、単に私がものぐさなだけ?

ちなみに、3.の「房もスジも吐き出す人」というのは7人中、3人が50代以上の女性だった。いわゆる「母親世代」にはこの食べ方が浸透しているのだろうか? そういえばうちの母も、実に器用に薄皮のみを吐き出していた記憶が。しかしこれ、自宅でこたつに入りながらならいいですが、外でするのはどうも抵抗を感じるような気もしますね〜。
また、例外として(うちの父親ですが)スジと房どころか、外皮をむいたみかんをパックリ2つに割って、そのまま半分ずつ口に入れて、2口でゴチソウサマ……というあまりにも短気な人もいました。
しかし、考えたら白いスジはどの程度までとればよいのか? また、房はひとつづつ食べればよいのか? それともいくつかまとめて食べるのか? グレープフルーツのように横から2つに切って食べる方法(お弁当などによく入っている)はアリなのか? と、まだまだ疑問は尽きない。


最後に、上のアンケートに答えてくれた1人で、愛媛出身の知り合いがスジ&房以前に「てっぺん、つまり緑のヘタのある方から外皮をむく」と実を傷めずさらに甘くおいしく食べられる、という豆知識を教えてくれた。しかも、この方式だと大きいスジは一緒にとれてしまうので一石二鳥なのだそうです。これまでず〜っとヘタと逆のくぼんだ底のほうからみかんをむいていた私の人生ってなんだったんでしょうか……。あなたはどんなふうに食べてます?
(野崎 泉)