最近よく話題になる、レジ袋の有料化。ゴミ削減のため、環境のため……。
以前から袋を持ってきたらスタンプがたまるといった取り組みをしているスーパーは結構多かったが、07年の春には法案によって義務化されそうなのである。スーパー、ましてコンビニでレジ袋がもらえなくなったら確かに困るので、反対派の意見が多い。
まぁ、世間では色々と言われているが、話題になるずっと前からレジ袋を有料化しているところがある。それが、「コープこうべ」だ。
コープこうべでは、資源の節約とごみの削減のために1978年からマイバッグ運動(スタンプ制)を始め、1995年からはレジ袋が必要な場合は、レジ後方のサッカー台の上に置かれたレジ袋の横の代金箱に自主的に5円を支払い袋を購入する方式になっている。だが、袋を持ってきていない人に対しても配慮をしており、無料レンタル袋の貸し出しも行っている。
さて、世間よりも10年以上早く有料化していることについて、コープこうべに問い合わせてみた。
「やはりメリットは、買い物袋持参率が上がると、レジ袋の消費量が減り、資源節約・環境負荷低減に貢献できる、ということに尽きると思います」
実際、コープこうべでは、この10年間に約9億枚のレジ袋を節約した計算になるそうだ。
現在のコープ組合員のマイバック持参率は70%強。様々な反対意見もあったが、10年間の成果もあり、この取り組みは地域に浸透しているようだ。
しかし、入金をしない人がいることへの不公平感から、組合員同士のトラブルになることもあるとか。
このことについては、「5円をいただくことが目的ではなく、レジ袋も資源だという自覚と環境配慮のきっかけにしていただこうという思いがあり、自主的な入金をお願いするしかありません」とのこと。
単にレジ袋を節約するというだけではなく、環境への配慮について考えるきっかけになることがマイバック運動の狙い。なので、強制的に入金させるのでは意味がないのだ。
では、どれぐらいの成果が出ているか聞いてみると、「レジ袋を必要としないライフスタイルが定着したかというと疑問が残ります」と意外な答えが。そのわけは、「他の量販店に行けば無料でもらえるわけですから、一組織の取り組みでは限界があるのも事実です」とのことだった。なるほど。スーパー1社だけでは限界があるのは当たり前だ。
最後にレジ袋有料化の法制化についても聞いてみた。
「本来であれば、有料化・法制化しなくても、より良い環境を後世に残すため、各自が自覚のもとに積極的に買い物袋を持参するような社会、またそうした企業や組織が評価される世の中になってほしい」というのがマイバック運動の願いのようだ。
数多くある取り組みのひとつにすぎないが、人々に毎日の買い物で省資源を意識させることが、レジ袋有料化の本当の意味ではないだろうか。
(もがみ)
ほぼ無尽蔵に使われているレジ袋の消費量を減らすのが狙いだ。
以前から袋を持ってきたらスタンプがたまるといった取り組みをしているスーパーは結構多かったが、07年の春には法案によって義務化されそうなのである。スーパー、ましてコンビニでレジ袋がもらえなくなったら確かに困るので、反対派の意見が多い。
まぁ、世間では色々と言われているが、話題になるずっと前からレジ袋を有料化しているところがある。それが、「コープこうべ」だ。
コープこうべでは、資源の節約とごみの削減のために1978年からマイバッグ運動(スタンプ制)を始め、1995年からはレジ袋が必要な場合は、レジ後方のサッカー台の上に置かれたレジ袋の横の代金箱に自主的に5円を支払い袋を購入する方式になっている。だが、袋を持ってきていない人に対しても配慮をしており、無料レンタル袋の貸し出しも行っている。
さて、世間よりも10年以上早く有料化していることについて、コープこうべに問い合わせてみた。
「やはりメリットは、買い物袋持参率が上がると、レジ袋の消費量が減り、資源節約・環境負荷低減に貢献できる、ということに尽きると思います」
実際、コープこうべでは、この10年間に約9億枚のレジ袋を節約した計算になるそうだ。
現在のコープ組合員のマイバック持参率は70%強。様々な反対意見もあったが、10年間の成果もあり、この取り組みは地域に浸透しているようだ。
しかし、入金をしない人がいることへの不公平感から、組合員同士のトラブルになることもあるとか。
このことについては、「5円をいただくことが目的ではなく、レジ袋も資源だという自覚と環境配慮のきっかけにしていただこうという思いがあり、自主的な入金をお願いするしかありません」とのこと。
単にレジ袋を節約するというだけではなく、環境への配慮について考えるきっかけになることがマイバック運動の狙い。なので、強制的に入金させるのでは意味がないのだ。
では、どれぐらいの成果が出ているか聞いてみると、「レジ袋を必要としないライフスタイルが定着したかというと疑問が残ります」と意外な答えが。そのわけは、「他の量販店に行けば無料でもらえるわけですから、一組織の取り組みでは限界があるのも事実です」とのことだった。なるほど。スーパー1社だけでは限界があるのは当たり前だ。
最後にレジ袋有料化の法制化についても聞いてみた。
「本来であれば、有料化・法制化しなくても、より良い環境を後世に残すため、各自が自覚のもとに積極的に買い物袋を持参するような社会、またそうした企業や組織が評価される世の中になってほしい」というのがマイバック運動の願いのようだ。
数多くある取り組みのひとつにすぎないが、人々に毎日の買い物で省資源を意識させることが、レジ袋有料化の本当の意味ではないだろうか。
(もがみ)
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