
私がそれを知ったのは、先日グリコのグッズショップ「ぐりこや」で復刻版「ビスコ」を発見したときのこと。そこに描かれていたのは、いつも見慣れたビスコ坊やとはかなりテイストが異なる男の子だったのだ。早速グリコのホームページを見てみると歴代のグリコ坊やがズラリ。現代のビスコ坊やは5代目で、2005年からビスコの看板坊やを務めている。そんな歴代のビスコ坊やたち、いったいどうやって決まっているのか。気になったのでグリコの広報部に問い合わせてみた。
まず、ビスコ坊やに特定のモデルなどがいるのか訊いてみると「いません」との回答。特に名前もなく「ビスコ坊や」が正式名称なんだそう。そしてビスコ坊やの誕生のきっかけは、なんとドイツにあった。「ビスコ発売の頃、ドイツのポスターに、菓子を口にしてほおをふくらませている子供を描いているものがありました。それはいかにもおいしそうで可愛らしいものであり、それをヒントに、日本人に合った表情を持ったビスコ坊やができあがりました。
また今回のモデルチェンジの理由も訊いてみると、「昨年は、クリーム増量、ビスケットの口どけの改良、乳酸菌の増量など、製品企画をリフレッシュ。これをきっかけに坊やも世代交代しました」とのこと。23年振りのリフレッシュとなった5代目坊やは現代の子どもの特徴を反映したそうで、4代目と比べるとスッキリしたあごのライン、眉近くまで伸ばした髪型、そしてくりっとした大きな目が特徴。
発売当初から登場しているおいしさのメッセンジャー、ビスコ坊や。4代目から現5代目の変化に比べると、3代目から4代目は大幅に変わった気がする。それについても訊いてみたが、その時代に合わせて変わっているという以外に特に理由はないそうだ。さすがにまだ次回モデルチェンジの具体的な予定はないそうだが、次はどんなふうに変わるのか今から楽しみでもある。
最後に「ビスコ」の名前の由来についても教えてもらった。ビスコは酵母菌の栄養効果に着目して開発された製品で、開発段階で酵母入りのビスケットを略して「コービス」と呼んでおり、これを逆さにして「グリコ」とも語呂の良い「ビスコ」の名前が生まれたそう。(現在は酵母菌のかわりに乳酸菌が含まれている。
その見た目も響きもかわいい「ビスコ」。これからもおいしく食べて強くなろう!
(古屋江美子)