東京らしさにこだわる話題の超高級ベーグルを食す
(上)これが東京ベーグル! (中)左はパン屋、右はベーグル専門店のベーグル (下)断面図。ぎっしりと詰まっている
このコーナーで、超高級食パンのコネタがあったが、私も高級な食品にはつい手を出してみたくなる。もちろん高級といえど、手が届く値段であることが条件。
チョコレートとか、ジュースとか、いつも食べているものが急に3倍とか5倍とかの値段になってしまうと、やっぱり気になる。一度は試してみたい衝動に駆られる。

そして、発見してしまいました、超高級ベーグル。ニューヨーク生まれながら、日本でもすっかりお馴染みになったベーグル。ヘルシーさと独特のモチモチの食感が主に女性に人気だ。最近はベーグル専門店やネットショップも続々と登場、ひそかにブームなのでは……と思っているのは私だけ?

そのベーグルの名は「東京ベーグル」。三宿の最高級パン屋として有名な「ルセット」の有限会社天然酵母工房が手がけ、今月ネットショップをオープンしたとのこと。お値段なんと1個500円也。手のひらに載ってしまうあの大きさのベーグルがこの値段ですよ、そりゃもう食べてみない訳にはいきません。ネット通販専門で販売しているのでさっそく注文、レッツトライ。

試食はパン屋さんのベーグル(126円)とベーグル専門店のベーグル(136円)と比較してみることに。

形は通常のドーナツ型とは違い、中心に穴がなく、ねじっているようなタイプ。
一見、ベーグルではなくロールパンのようにも見える。次に断面を切断して比較。ほかの2つがぎゅっと詰まった感じがするのに対し、東京ベーグルはこの形のため、空洞がある。でも生地に大差は感じられない。お次はいよいよ試食!

皮はパリッとしていて、中身はぎゅっとつまっていてかなりの歯ごたえを感じ、強いひきがある。そして、よく噛んでいると生地の甘みがジワーッ。その甘みも主張しすぎず上品で、素材そのものの味といった感じ! お餅のようなしっかりとした歯ごたえとこの甘み、絶妙なハーモニーだ。ほかのベーグルも歯ごたえがあり、噛んでいると甘みがあるのだが、何か違う。言葉にうまくできないが、この味わいはベーグルとは別物という感じがした。

まずは何もつけないで味わうのが正解。その後私はハチミツをつけてみたが、これもばっちり合う。クリームチーズにハムや野菜などをサンドにしてもよさそう。
軽くトーストすると皮がパリッとしてさらにおいしかった。

同封されていたペーパーによると、小麦粉にかなりのこだわりがあり、普通の4倍の手間がかかっているとか。形も丸くないのは「おいしさの最終工程」だという。そしてなにより高い審美眼をもつ「東京らしさ」にこだわっている、と。確かにニューヨークの王道ベーグルとは違う。本場の味が好きな人には邪道と思われるかもしれない。でもこれはまったく新しい"東京"版ベーグル。世界一グルメとも言われる舌の肥えた東京人を納得させるだけのこだわりが詰まった逸品といえる。この味、ぜひ一度お試しください。(さくら)
編集部おすすめ