家計調査にみるマイナーな全国一
都道府県別で年間の支出金額、消費量にかなりの開きがあるのにはビックリ
一世帯あたりのギョウザの購入全国一は宇都宮市とかタコの消費量が全国一なのは大阪、といった県民性を知るデータとして使われることが多い家計調査データ。日々の家計上の収入及び支出を「家計簿」により調査される。
家計簿の項目は500以上で細かく分類されている。先月末に家計調査の一部を都道府県庁所在市別ランキング(平成15〜17年平均)にしたものが総務省統計局統計調査部より発表された。
そこで日頃、日の目を見ないマイナーな項目の都道府県ランキングはどうなっているのか、気になるものをピックアップしてみた。
カッコ内は1世帯当たり年間の支出金額及び、消費量。

■ティッシュペーパー  第一位 青森市(3,082円) 最下位 北九州市(1,816円)
■トイレットペーパー 第一位 盛岡市(3,720円) 最下位 山口市(2,606円)

地域差があるとは思えないのに何故か差が出るトイレットペーパーとティッシュペーパーの購入金額。物価の違いがあるとはいえ、年間で1,000円以上の差には驚かされます。


■カステラ 第一位 長崎市(5,937円) 最下位 福島市(374円)
■ようかん 第一位 佐賀市(2,249円) 最下位 那覇市(115円)
■コーヒー 第一位 広島市(2,891g) 最下位 長崎市(1,354g)
■合いびき肉 第一位 富山市(2,733g) 最下位 福島市(515g)
■なべ・やかん 第一位 大分市(1.316個) 最下位 水戸市(0.790個)

カステラは想定内の結果です。2位の富山市1,545円をぶっちぎりで引き離し堂々の1位。ようかんの全国平均は872円というのに佐賀市の2,249円は突出。何と那覇市の115円の約20倍。佐賀の人は那覇の人の20倍ようかんを買う(食べる)と言えます。合びき肉にまでこんな差が。
なべ・やかんは僅差ゆえか小数点以下第三位まではじき出す正確さ。

■ポリ袋・ラップ 第一位 宮崎市(5,444円) 最下位 和歌山市(1,788円)

宮崎の人は何でこんなにポリ袋やラップを購入しているのか。総務省統計局統計調査部に問い合わせると各項目の分析は特にしていない、ということなのでとりあえず、市役所の関係部署に聞いてみると、「ポリ袋・ラップの購入額、全国一という事実は知りませんでした」とのお答え。
特にポリ袋メーカーや製造工場があるという訳でもなくラップを頻繁に使うような郷土料理もないとのこと。強いて理由を考えればビン、缶、トレーなど資源となる燃えないゴミは有料ゴミ袋ではなく市販の袋、レジ袋で出すこともできるそうで、そういうことで使用量が多いのかも、との回答。

たかが数字、されど数字。
日々の収支を年間通して家計簿に記すのもデータ化するのもさぞや大変なことだろうと思う。調査に参加された方には本当に頭が下がる思いです。(こや)