トイレ後の手洗い、どうしていますか?
トイレ後に石鹸で手を洗っていますか
トイレ後の手洗い、みなさんはどうしていますか?
石鹸を使う派ですか? それとも水洗いのみ?
日本では液体石鹸がついている公共トイレは少なく、あったと思っても匂いがひどかったり、水で薄められているのか、泡立ちが悪かったりする場合が多い。
家庭内では、トイレの給水タンクと手洗いが一緒になったもので済ませている、という人も多いのではないだろうか? あの水圧では手を濡らすだけで終わってしまいそうだが、洗わないよりは良い。
ウォシュレットがあれば、手を使わずに済むので、それほど気にならないのかもしれない。
ということは、石鹸を使わず水洗いだけの人が多いのでは? という疑問が湧いてきた。

実際に公共トイレでリサーチをしたアメリカンソサエティーフォーバイオロジーによると、90%の女性が石鹸を使って洗っているのに対し、75%の男性は手を洗わないという結果が出ていたが、これはアメリカのお話。
日本では、公共トイレと給食直前の小学校の手洗い場で花王生活文化研究所がリサーチしたところ、石鹸が設置されているにもかかわらず、使う人は少なく、水洗いだけの手洗い時間は2〜3秒という結果が出ているようだ。
厚生省生活衛生局による「正しい手洗いマニュアル」通りに全行程を終えると120秒はかかる。これは特に食中毒や感染症に向けて作られたもののようだが、洗面所で2分も手を洗っている人は滅多にいない。
大腸菌群の殆どは食中毒原因とはされないらしいので、日常生活における手洗いはもう少し簡易的なものでもよいのでは? と思ってしまう反面、トイレ後の手洗いに、たった2分かけられないのか? という意識もある。

片手一つ取っても、確認できる細菌は105個以上もあるという。その殆どは食中毒原因菌などではなく、普通の健康な人には害がない細菌で(皮膚常在菌)、この菌が悪い菌を防御しているとも考えられているそう。
この皮膚常在菌は薬用石鹸を使っても簡単に減ることはないということで、石鹸を使用したからといって菌がなくなる、という訳にもいかないらしい。
かと言って「洗わない」というのも不潔すぎる。
科学的な根拠はどうあれ、トイレ後の石鹸手洗い、実行しましょう!
(シカゴ/あらた)

厚生省生活衛生局食品保健課:手洗いマニュアル