菓道の「〜太郎」商品を探る
お馴染みの「〜太郎」たち
最近、「菓道」の駄菓子詰め合わせにハマっている。おいしさ、なつかしさはもちろんのこと、新たにユニークな発見もあったりするのだ。


だいたい、「菓道」の駄菓子には「〜太郎」が多すぎる。なぜなのか疑問だったので、さっそく株式会社菓道に問い合わせてみた。

すると、最初に語呂がよく親しみやすい「餅太郎」が生まれたところから、その後に続く商品も「太郎」とつけるようになったとか。安易?! 「太郎」がつくのは、薄っぺらいカード型の種類に「蒲焼さん太郎」「焼肉さん太郎」「酢だこさん太郎」「のし梅さん太郎」「ふー棒さん太郎」「お好み焼さん太郎」「チョコ太郎」「石焼ビビンバ太郎」「わさびのり太郎」などなど、かなりたくさんある。 

しかしこの「〜太郎」商品は、カード型に限らない。問い合わせたときも、「シリーズじゃないんですけどね」なんて、さらりと言っていたが、確かにカード型ではない商品にも「キャベツ太郎」「もろこし輪太郎」「玉葱さん太郎」「肉じゃが太郎」「ラーメン屋さん太郎」「やきそば屋さん太郎」「どーん太郎」「甘いか太郎」などがあるのだ。


しかも、「蒲焼さん太郎」のように“さん”付けのものと、そうでない呼び捨てのものがあって、これまたあまり気にしないでつけられているというのもすごい。そんなアバウトなところが、面白くもあるのだけど。

一方、けっこう細かいところに凝っていたりもする。それは裏面にある商品解説の文句なのだが。

「キャベツ太郎」に関してはこうだ。
「こんにちは。
この度はキャベツ太郎をお買上げいただきありがとう。 わたし「キャベツ太郎」は上質なとうもろこしを使用し、ソース、調味料を混ぜ、口あたりのよいかるーいスナック菓子です。もりもり食べてもりもり勉強しよう。通信簿に関係なくおいしいヨ!」

……「わたし」って、キャベツ太郎自らが解説してたなんて。でもこの語り口調が良いんだよなあ。

他に「〜太郎」商品ではないけれど、「USA感(アメリカン)フライドポテト」もおすすめだ。

「経済速報! 今、日本とアメリカの貿易摩擦が、とても重大な問題になっています。そこで菓道の本格アメリカンフライドポテトをたくさん食べて、君達も日本のため、世界のために大きく貢献しよう。何といってもこの安さで世の中のためになるんだものね!」

だって。本当?!

また「いかあしあられ」も、「(略)〜真っすぐにしようと思い努力しましたが、ときどき曲がります。どうしてかな……? でもおいしいですヨ!」とあって、なかなかグッとくる。

(株)菓道によると、もともと子ども向けの商品が多いので、子どもに受けるために毎回ユニークな文句を考えているとか。
でも私の場合は正直、大人になった今の方が面白いと感じているかも。というか、子どものときには食べるのに夢中で、裏面の文句にあまり気がついていなかったような……。

なにはともあれ、これからも新たな「〜太郎」は増え続けるのだろうか。この問いには「その可能性は十分にあります」と、自信を持って即答された。そりゃそうか! さてさて、いろんな意味で今後もアバウトな「太郎」シリーズに注目していきたい!
(田辺 香)