ウーパールーパー、再び流行ってるの?
意外に身近な生物だったウーパールーパー。ちょっと欲しい気もするが、我が家の巨大化した金魚と一緒には飼えなさそうなのが、悩みどころだ。
学名が「アホロートル」というグッとくる名前だとか、元首相の宮澤喜一氏がソックリだとか。そのユニークな表情などから、様々な話題をよび、かつて大ブームを巻き起こした「ウーパールーパー」。


世間的には「あの人は今」状態だと思っていたウーパーを、最近、ペットショップで見つけた。
1匹3000〜4000円程度で、無造作にフタもない小さいプラケースに1匹ずつ入れられている。オタマジャクシにも似た赤ちゃんのウーパールーパーもあわせ、店内にズラズラ10匹ぐらいいるのだが、もしかして流行ってるのか? そもそもウーパールーパーって、家庭で飼えるもんなのか。
そんな疑問を話したところ、東京生まれ東京育ちの友人は、「つーか、小学校の理科室に、普通にいたよね?」と言う。まじですか。スゴイな、東京。


気になって雑誌など見てみると、『楽しい熱帯魚9 秋分号』(白夜書房)の表紙に、「ショップでよく見るおもしろ生物 水槽生活のサブキャラを飼ってみよう!ザリガニ、ウーパールーパー、カメetc……」と書かれているではないか。ザリガニやカメと名前を連ねるほど、ポピュラーなペットだったのですか。

記事中には「アルビノやゴールデンタイプなどカラーバリエーションがいろいろあるが、最近はブルータイプの人気が高いようだ」と、こともなげに「流行」が書かれている。かつてCMなどでおなじみだったタイプは「アルビノ」で、その説明には「ブリード個体が数多く出回るようになり、写真のように全身が白くブロウ色の目をしたアルビノ固体が登場。ウーパールーパー人気に拍車をかけている」とあった。拍車をかけているって……本当に人気なのか。


ちなみに、このウーパールーパー、飼育環境は熱帯魚飼育とほぼ同じらしく、「良好な水質を維持できれば飼育は容易である」「エサはイトミミズやメダカ、金魚など」と書かれていた。だが、ペットショップには乾燥状態の「ウーパールーパー専用」なるエサも売られていたので、案外、ウーパールーパーデビューのハードルは高くないのかもしれない。

ボケーッとした顔、短い手足を見ていると、つい欲しくなってくるのだが、改めてペットショップの店員さんに、「最近、流行ってるんですか?」と聞いてみると、一瞬キョトンとした後、こんな返事があった。
「流行ってるってゆーか、常にコンスタントに売れてますよ」
えっ!!!! ブームとは関係なく、常に売れるようなものなのか。身近で「飼っている」「飼ったことある」人は見たこと、全然ないんだけど……。
(田幸和歌子)