家電製品はもちろんのこと、食品や身の回りの製品にはほとんど使用法や注意書きが書かれている。
でも私はズボラな性格ゆえかきちんと読むことがあまりない。
特に子どもの頃から使っているものや見慣れたものはなおさらである。
ところがある人に「台所用の合成洗剤にはちゃんと使用量の目安が書かれているのを知っているか」と聞かれ何をいまさら、と家にあった洗剤の裏の注意書きを見てみたことろそこには思わぬ一文が書かれていた。
「水1Lに対して0.75ml(料理用小さじ1杯は約5ml)」
水1リットルに対して0.75mlとはどういうことなのか。しかも、0.75mlをはかる目安に小さじ1杯が5mlといわれてもちょっとピンとこない。計算すると小さじ6分の1から7分の1の分量だが何となく微妙な指標。
他のメーカーはどうなっているのか、これは気になるとスーパーにまで確認しに行った。買わずに見るだけというのがセコイですが……。すると、メーカーは違えどやはり同じように「水1Lに対して0.75ml(料理用小さじ1杯は約5ml)」となっている。
そもそも食器を洗うのに水の量ははかっていなし、「水1Lに対して0.75ml」は薄めて使うということなのか、0.75ml使用したら1Lの水で洗い流すということなのか、この一文を見ているうちにふつふつと疑問がわいてきた。
そこで、直接メーカーのお客様相談室に聞いてみることにした。
まず、P&G社。「全ての台所用合成洗剤には使用の基準があるんです。
そして第一石鹸株式会社。「薄めて使っていただくのがよいかと思います」とかなりきっぱりなお答え。でも、食器を洗うのに1Lの薄め液を作るっていうのは何か現実的でないような……。そこでさらに突っ込んで問い合わせると「直接使用すると手が荒れる方もいらっしゃるということで……。でも現実的には直接スポンジにつけていただいても大丈夫ですよ。……まっ、ある程度薄めて使っていただければどちらでもいいんです」とちょっとトーンダウン。気になる0.75mlの目安については「米粒10粒くらいでしょうか」とのこと。実はこれ、私が無理やり米粒だとどのくらい、と聞いたがゆえのお答え。
最後にライオン株式会社。「水1Lに対して0.75mlはあくまでも目安です。薄めて使っていただいても直接スポンジにつけてご使用いただいても問題ありません」と他社とほぼ同じお答え。
0.75mlの目安に関しては「力を入れすぎず普通に容器をワンプッシュしますと約1mlでます」ということで、かなり実用的なお答えをいただいた。ただ、人によって力加減に差があるのであくまでも参考の数値とのこと。
何だかこの基準、あってもなくてもいいもののようにも扱われているが、果たしてそれでいいのか?
では、もととなる基準とはどこからきているのかというと、それは食品衛生法にある。
実は食器や野菜を洗ったりする台所用合成洗剤は使用基準が定められている(厚生省告示第370号 昭和34年に告示)。それによると、「脂肪酸系洗浄剤にあっては界面活性剤の濃度が0.5%以下、脂肪酸系洗浄剤以外の洗浄剤にあっては界面活性剤の濃度が0.1%以下になるように使用しなければならない」とある。
手元の台所用合成洗剤の表記を見てみると界面活性剤41%となっている。原液では41%なのでこれを0.1%以下、または0.5%以下にして使用するには「水1Lに対して0.75ml」となるということのようである。
私がチェックした台所用合成洗剤をよく見ると、界面活性剤の濃度はそれぞれ41%、42%、37%と違うがみな一様に「水1Lに対して0.75ml」。さらに界面活性剤20%のものは「水1Lに対して1.5ml」、16%のものは「水1Lに対して2.5ml」となっている。
ああっ、これですっきり。
そもそも台所用合成洗剤は初めから100倍に薄めたら洗浄力は落ちるだろうし、原液をつけて洗い流さない人はまずいない。洗剤を使ったあと水で流せば自然と濃度は下がる。「○○倍に薄めてお使いください」とも言えないし表現の仕方は難しい。
使用量の目安の数値の根拠はわかったけれど、それにしてもこの表記、とても理解しづらいと思ってしまうのは私だけ?
いずれにしても洗剤は使いすぎず、適量を有効に、きっちり水で洗い流す、そして地球に負荷をかけないようにする、ということでしょうか。
(こや)
でも私はズボラな性格ゆえかきちんと読むことがあまりない。
特に子どもの頃から使っているものや見慣れたものはなおさらである。
ところがある人に「台所用の合成洗剤にはちゃんと使用量の目安が書かれているのを知っているか」と聞かれ何をいまさら、と家にあった洗剤の裏の注意書きを見てみたことろそこには思わぬ一文が書かれていた。
「水1Lに対して0.75ml(料理用小さじ1杯は約5ml)」
水1リットルに対して0.75mlとはどういうことなのか。しかも、0.75mlをはかる目安に小さじ1杯が5mlといわれてもちょっとピンとこない。計算すると小さじ6分の1から7分の1の分量だが何となく微妙な指標。
他のメーカーはどうなっているのか、これは気になるとスーパーにまで確認しに行った。買わずに見るだけというのがセコイですが……。すると、メーカーは違えどやはり同じように「水1Lに対して0.75ml(料理用小さじ1杯は約5ml)」となっている。
そもそも食器を洗うのに水の量ははかっていなし、「水1Lに対して0.75ml」は薄めて使うということなのか、0.75ml使用したら1Lの水で洗い流すということなのか、この一文を見ているうちにふつふつと疑問がわいてきた。
そこで、直接メーカーのお客様相談室に聞いてみることにした。
まず、P&G社。「全ての台所用合成洗剤には使用の基準があるんです。
でもこれはあくまでも使用の目安ということで……。実際にはご使用いただく洗剤の量は食器についている油の量や汚れ具合によって必然的に変わってきますし……。洗剤を水で薄めずに直接スポンジにつけていただいたり汚れにつけていただいて全く問題ございません。安心してご使用下さい」とのこと。
そして第一石鹸株式会社。「薄めて使っていただくのがよいかと思います」とかなりきっぱりなお答え。でも、食器を洗うのに1Lの薄め液を作るっていうのは何か現実的でないような……。そこでさらに突っ込んで問い合わせると「直接使用すると手が荒れる方もいらっしゃるということで……。でも現実的には直接スポンジにつけていただいても大丈夫ですよ。……まっ、ある程度薄めて使っていただければどちらでもいいんです」とちょっとトーンダウン。気になる0.75mlの目安については「米粒10粒くらいでしょうか」とのこと。実はこれ、私が無理やり米粒だとどのくらい、と聞いたがゆえのお答え。
最後にライオン株式会社。「水1Lに対して0.75mlはあくまでも目安です。薄めて使っていただいても直接スポンジにつけてご使用いただいても問題ありません」と他社とほぼ同じお答え。
0.75mlの目安に関しては「力を入れすぎず普通に容器をワンプッシュしますと約1mlでます」ということで、かなり実用的なお答えをいただいた。ただ、人によって力加減に差があるのであくまでも参考の数値とのこと。
何だかこの基準、あってもなくてもいいもののようにも扱われているが、果たしてそれでいいのか?
では、もととなる基準とはどこからきているのかというと、それは食品衛生法にある。
実は食器や野菜を洗ったりする台所用合成洗剤は使用基準が定められている(厚生省告示第370号 昭和34年に告示)。それによると、「脂肪酸系洗浄剤にあっては界面活性剤の濃度が0.5%以下、脂肪酸系洗浄剤以外の洗浄剤にあっては界面活性剤の濃度が0.1%以下になるように使用しなければならない」とある。
手元の台所用合成洗剤の表記を見てみると界面活性剤41%となっている。原液では41%なのでこれを0.1%以下、または0.5%以下にして使用するには「水1Lに対して0.75ml」となるということのようである。
私がチェックした台所用合成洗剤をよく見ると、界面活性剤の濃度はそれぞれ41%、42%、37%と違うがみな一様に「水1Lに対して0.75ml」。さらに界面活性剤20%のものは「水1Lに対して1.5ml」、16%のものは「水1Lに対して2.5ml」となっている。
使用目安とは界面活性剤の濃度を元に洗剤の量と水の量をはじき出していたのだ。まっ、この数字は厳密というよりは分かりやすい数値をとっているので界面活性剤の濃度が多少違っていても同じように「水1Lに対して0.75ml」となっているようだ。
ああっ、これですっきり。
そもそも台所用合成洗剤は初めから100倍に薄めたら洗浄力は落ちるだろうし、原液をつけて洗い流さない人はまずいない。洗剤を使ったあと水で流せば自然と濃度は下がる。「○○倍に薄めてお使いください」とも言えないし表現の仕方は難しい。
使用量の目安の数値の根拠はわかったけれど、それにしてもこの表記、とても理解しづらいと思ってしまうのは私だけ?
いずれにしても洗剤は使いすぎず、適量を有効に、きっちり水で洗い流す、そして地球に負荷をかけないようにする、ということでしょうか。
(こや)
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