「大人かわいい」と「キモ若」は紙一重!?
「キモ若」、「老けカワ」、自分に照らし合わせると……。<br>写真は<a href="http://item.excite.co.jp/detail/ASIN_B000SSQ562/">『Tarzan 2007年 7/25号』</a>(マガジンハウス)
近頃の女性誌の流行りのキーワードに「大人かわいい」というのがある。

そしてもう一つ雑誌から生まれた言葉で「キモ若」、「老けカワ」というのがある。

こちらは雑誌『Tarzan』でこの夏特集された、「30歳からの老けビジュアル注意報!」という中にあった言葉だ。
“若作りが不自然でムリがある人”を「キモ若」、“年相応の可愛らしさを上手に演出している人”を「老けカワ」と表現していて、なかなか言い得て妙である。

「キモ若」、「老けカワ」は男女を対象にした言葉であるのに対して、女性誌全盛の「大人かわいい」は女性を対象にした言葉。女性誌では“それはNG”、というところの「キモ若」に代わる言葉がないのがさすが、というかやはりなのだけれど、何となく目指すところは一緒な感じである。

老化は、生物学的には生物の個体に起こる時間的変化のひとつで、時間の経過に伴って衰える現象。成熟した生物はその後は確実に老化していく。年をとっても若々しく、年齢より多少見かけは若くありたい、同じふけるならカッコよく老けたいということの表れのようだ。

大学生の姪とその友人に、おじさんとかおばさんっていうのはいくつくらいから? と聞いたところ、「人にもよるけど30歳くらいかな」との答え。予想通り、若者の線引きは厳しい。かつて私もそうだった。
その後、彼女らはテレビに映った福山雅治を見て「カッコイイ」を連発。
「えっ、でも福山雅治ってもう37歳だよ。
おじさんじゃないの」と聞くと、「ああっ、福山は別。カッコイイからいいの」とのこと。

ふ〜ん、そんなもんか。
そして彼女の母である私の姉、私ともに年齢的、見た目的に「おばさん」なのだそうだ。
まっ、身内の場合、他人や芸能人を見るのとは違った感覚があるのでこれはいたしかたないけれど。

そして姪が私の姉によく言っているのが、「おかあさん、そんな格好しないでよ。恥ずかしい」という言葉。
私や姉からすれば「いいんじゃないの」と許容範囲な服でも、20歳そこそこの姪からするとかなり「イタイ」らしい。

先日、デパートで「私くらいの年齢だとどんな格好をすればいいんでしょう」とそれとなく聞いたところ、「これなんかどうでしょう」と私が「うへっ! おばさんクサイ」と感じるものを提案されてしまった。
「えっそれはちょっと……(モゴモゴ)おばさんっぽいかなっと……」と言うととても怪訝な顔をされてしまった。

よく考えてみれば私はれっきとしたおばさん。おばさんクサイではなくおばさんだった。

『Tarzan』によると、不自然な若作りは「まだまだ自分はイケている」という若者のノリからさめきれない人に多いのだとか。
それにしても“年相応”という概念が希薄な時代に“年相応の可愛らしさを上手に演出”というのはかなり難しいことのよう。人間は見た目じゃないよ! といいつつも、多少ならずも外見を気にしてしまう小心者の私。
「大人かわいい」「老けカワ」にはなれずとも、「キモ若」だけは避けたいと思う今日この頃です。
(こや)
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