名菓「ひよ子」がカラフルなグミに
「カワイくて、食べるのもったいなーい」とか言っちゃいそうですが、おいしいですよ。
九州名菓の代表として、また、「かわいい」系名菓の代表としても、長年人気を保ち続けるお菓子、「名菓 ひよ子」。

おなじみの、ひよ子をかたどった、まんじゅう形態ですでに相当完成度の高いかわいさなのだが、さらにそれを推し進めたかのごとき、「ひよ子」があった。


「グミ化」していたのである、「ひよ子」が。
あの愛らしい形はそのまま、サイズは一口サイズでコンパクトに。アップル(赤)、レモン(黄)、マスカット(緑)の3つの味で、グミだけに、それが当然透明なわけで。
ひよ子がプニプニで、スケルトンで……。「カワイイじゃねえか、この野郎」と、こんなオッサンでも、そんなことを言ってみたくなってしまう。

さてこの「ひよ子」グミ、販売元は、あのグリコで、江崎グリコ株式会社と株式会社ひよ子のコラボ商品というわけだ。

大手菓子メーカーの手がける地域限定お菓子というのは、今では定番になっているが、既存の人気商品にその地方の特産物の味をつけて出すというのが、ほとんど。グリコでも、ポッキーやプリッツなどの地域限定商品が、様々な味で楽しめる。そんななか、このコラボはなかなか珍しいのではないか。

江崎グリコ広報IR部によると、
「これまで九州限定の商品として、たとえば明太子のプリッツなどがあったのですが、他にも何か可能性はないだろうかと考えるうえで、九州の有名なおみやげをいろいろ買い集めてアイデアを練っていたんです。その中で、ひよ子が『やっぱりかわいいね』と目をひき、ちょうど福岡のグリコのセールスとひよ子さんが関係があったものですから、『話をもっていってみようか』ということになりました」
というのがきっかけだったとのこと。

最初に同社の人気商品「ペロティ」のバリエーション「博多名菓ひよ子ペロティ」として出したのが、2003年。

「新しい基軸として、おみやげに可愛らしさを活かしたものをと考えていたんです。それで、ひよ子と、ペロティの可愛らしさが合うんじゃないかということになったんです」
翌年には「ひよ子マカダミアチョコレート」が、そして、07年に、「博多名菓ひよ子グミ」が登場。グミの登場については、
「ペロティなどのチョコレート商品は、夏場に販売を休止してしまうんです。『ひよ子』さんからも、夏場も何か出したいという要望がありましたので」
ということだそうだ。

一番気を配った点は、
「『グリコがひよ子を真似してる』と思われないように、ちゃんと『名菓 ひよ子』なんだということを、前面に出すという点ですね。王道を壊さずに、可愛らしさを出せたと、評判いただいています」

グリコの「ひよ子」コラボシリーズは、九州地方の主要駅や空港、サービスエリアなどで発売中だが、グリコのオンラインショップ「グリコネットショップ」でも購入可能。

九州に行った際にはもちろん、行く機会がすぐになくとも、手に取って、同じように「カワイイじゃねえか、このやろう」と、愛でてみたい方は、ぜひ。
(太田サトル)