デジカメを使うときの意外(!?)な注意点
不調だったデジカメで撮った写真。中央部あたりに黒い影が写り込んでいる
先日、デジカメの調子がおかしくなった。どの写真にも黒い影が写りこんでくるのだ。
「ゴミでも付いているのかな?」とレンズを拭いても直らない。

そこで修理に出してみると、
「レンズの内側のCCD面にゴミが付着していますね」
内側!? どうりで外のレンズをいくら拭いても直らなかったはずだ。ちなみにCCDとは光を電子信号に変換する部分。しかし、なぜレンズの内側にゴミが?
「レンズの開け閉めのときに、横から入ってしまうことがあるんです。ほこりやゴミの多いところで使ったあとは、軽く払ってからしまうとよいですよ」
そうだったのか……。これまで何も気にせず撮影がすめば電源を落としていた私。


でもこうしたコンパクトデジタルカメラ使用時の注意点って、ほかにもあるのだろうか? 富士フイルムの広報の方に話を聞いてみた。
「デジカメのケアというと、二つの面でのケアが必要です。一つはカメラ(光学機器)、もう一つは電子機器としての側面です」

まずカメラとしてのケアは、「使うときは落下や衝撃、水濡れに注意する」、「保管するときは高温多湿の場所や、水がかかったり油っぽいところ、埃っぽいところは避ける」といった基本的なことに加え、
「頻繁に撮影しないでカメラを持ち歩くときは電源を切っておきましょう。ズームレンズが出た状態で持ち歩くと、思わずレンズをぶつけたりして故障することがあります。省電力にもなるしゴミの進入防止にも有効です」
ほかにも定期的にレンズを清掃したり、1カ月に一度くらいは電源を入れて一通りの動作をさせるとよいという。意外なところでは、レンズを長時間太陽に向けるのもよくないのだとか。

「太陽がCCD上に結像するとその部分が高温になり、場合によってはCCDが劣化したり、破壊(焼き付き)される恐れがあります」

一方、電子機器としての注意点は、まず「長期間使わない時は、電池を入れっぱなしにしない」こと。特にアルカリ電池タイプの場合は液漏れ等でカメラが壊れることもあるという。また充電池は頻繁に繰り返して充電を行わないほうがよく、逆に長期間使わないときでも一カ月に一回程度は充電を行うとよいとのこと。そして「電池やアダプターなどは純正のアクセサリーを使う」、「他の機器との接続は電源を切ってから行う」といった正しい使い方を守ることも大切。また電子レンジなど電磁波を発生する機器に近づけるのもよくないそう。
「強力な電磁波は電子部品にダメージを与えてカメラが誤作動を起こしたり、故障の原因となることがあります。
またカメラはシャッターや絞りに電磁石を用いているものが多いため、強力な磁場に近づけても正しく機能しなくなることがあります」

かなり愛用しているのに、おろそかにしがちだったデジカメケア。より長持ちさせるためにも上記ポイントをおさえつつ、丁寧に使っていきたいと思います。
(古屋江美子)

富士フイルムHP