中国アートトイ大手の泡泡瑪特国際集団(POP MART、ポップマート)が8月19日に発表した2025年1~6月期決算は、純利益が前年同期比396.5%増の45億7000万元(約960億円)となり、高級ブランド「グッチ」などを手がける仏ケリングの4億7400万ユーロ(約820億円)を上回った。粗利益率は過去最高の70.3%を記録した。
売上高は前年同期比204.4%増の138億8000万元(約2900億円)だった。人気キャラクター「LABUBU(ラブブ)」を含む「THE MONSTERS(ザ・モンスターズ)」シリーズは668.0%増の48億1000万元(約1000億円)となり、全体の34.7%を占めた。「MOLLY(モリー)」「SKULLPANDA(スカルパンダ)」「CRYBABY(クライベイビー)」「DIMOO(ディムー)」など、その他のキャラクターシリーズも好調だった。
王寧・会長兼最高経営責任者(CEO)は決算説明会で、「2025年は年間売上高200億元(約4200億円)を目指しているが、300億元(約6300億円)達成も難しくなさそうだ」と述べた。また、近く発売するLABUBUのミニ版が新たな大ヒット商品となり、スマートフォンにつける人が続出するだろうと予測した。
海外事業も急拡大した。アジア太平洋地域の売上高は257.8%増の28億5000万元(約600億円)、米国を中心とする米州地域は1142.3%増の22億6000万元(約1900億円)、欧州およびその他地域は729.2%増の4億8000万元(約100億円)だった。6月末時点の店舗数は571店舗で、うち180店舗余りを中国本土以外に出店している。
決算発表翌日の8月20日、同社の株価は一時12.54%高の316香港ドル(約6000円)と香港上場来高値をつけ、時価総額は4243億7000万香港ドル(約8兆円)に達した。
*1元=約21円、1ユーロ=約172円、1香港ドル=約19円で計算しています。
(36Kr Japan編集部)