<中日クラウンズ 最終日◇5日◇名古屋ゴルフ倶楽部 和合コース(愛知県)◇6557ヤード・パー70>
「中日クラウンズ」を終えて、次週に活躍が期待できる選手を佐藤信人がピックアップ。ツアー9勝を誇り、日本ゴルフツアー機構(JGTO)の広報担当理事を務める佐藤が挙げた優勝候補は、持ち球がフェードのあの選手。

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■次戦の舞台は“パーオン率ワースト”を生み出した難関コース
今年の「アジアパシフィック ダイヤモンドカップ」の舞台は、総武カントリークラブ 総武コース。2013年の「日本プロ」や、15、16年には「HEIWA・PGM CHAMPIONSHIP」が開催された。
「このコースは27ホールあって、アウトは東コース、インは中と西の組み合わせになります」。そして今回使用するのが、13年の日本プロと同じパターン。当時の優勝スコアがトータル5アンダーと難しさがうかがえる。
「13年の日本プロは4日間の平均パーオン率が43%と、この年で一番低い大会になりました。
コースも同じで時季も近いので、今回も似た感じになる。優勝スコアは間違いなく一桁アンダーになると思います」。
■曲げたら終わり… 立ちはだかる深い林とキツいラフ
パーオンを難しくさせるのが、深い林とこの時季特有の強くてキツいラフ。
「林が深く、入ってしまったらまずグリーンを狙えない。林に入ったらまず横に出すことになります。この時季はどんどん芝が生えてきて強いですし、見た目で打てそうだなと思ってもかなりラフに持っていかれる」と、フェアウェイキープがより重要となってくる。

加えて、長い距離とタイトなコースも難易度を上げている。「通常営業のパー5をパー4にしているホールが3つもあるので、まず距離が長い。コースも狭くて、2グリーンでグリーンも小さくなっています」。かなりのショットメーカーでもグリーンを外すコースで、グリーン回りのうまさとリカバリー率の高さが求められる。
■リカバリー率上位&フェードヒッター、時松隆光が好相性!
そこで佐藤が挙げたのが時松隆光。今季はリカバリー率70.97%(8位)、昨年は66.41%(2位)に入っている。
パーキープ率も昨年86.11(5位)と安定感は抜群。「中日クラウンズ」でも最終日にトリプルボギーを打ったが、パーキープ率86.11%と4日間安定したプレーで上位につけた。「時松選手が林まで行くことはあまりなく、行ってもラフくらい。リカバリー率も高いですし、なんとかグリーン回りまで持って行ってパーを取っていけると思います」。
そして、このコースでもうひとつキーとなるのがフェードヒッター。「右ドッグレッグが多く、フェードイメージのホールが多い」。
持ち球がフェードの時松は好相性だ。ちなみに、昨年覇者の池田勇太も基本の持ち球がフェード。「昨年のダイヤモンドカップもそうですし、池田選手は狭いフェアウェイに深いラフ、硬いグリーンと、難しいコンディションに強いイメージがあります」という。前週は国内ツアーを不在としたが、欧州ツアーで11位タイ。今年も活躍が期待できそうだ。
佐藤信人(さとう・のぶひと)
1970年03月12日生まれ、千葉県出身。
高校卒業後に米国に渡り、陸軍士官学校を経てネバダ州立大学へ進学。1993年に日本のプロテストに一発合格。97年の「JCBクラシック仙台」で初優勝を挙げた。ツアー通算9勝を誇り、現在はJGTOの広報担当理事も務める。


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