<ワールドレディスチャンピオンシップ サロンパスカップ 初日◇9日◇茨城ゴルフ倶楽部 東コース(茨城県)◇6560ヤード・パー72>
「あのときは、何も知らない1年目のぺーぺーが首位に立って…“お騒がせ”しちゃいました」。三ヶ島かなが振り返るのは2016年、今年と同じ東コースで行われたこの大会の初日。
「私は午前組だったので、午後組の人が伸ばすだろうなと思っていたら…。なんで私が、という感じ」。思いがけない首位タイ発進を“お騒がせ”と表現した。
三ヶ島かなの右こぶしに自信がみなぎる【LIVEフォト】
あの頃は“若かった”。「どんな状況でもピンしか見えてなかった」。状況を考えることなく攻めてばかりいた。
終わってみれば12位タイ。様々なことを痛感した4日間だった。
それから3年。酸いも甘いもかみ分けて、マネジメントが変化した。「全部ピンを狙わず、耐えるホールでは外しちゃいけないところに外さない。攻めるホールでもパッを打つラインを考えて打つようになった」。
いわゆる“大人のゴルフ”へと進化した。
考え方も変わった。遮二無二(しゃにむに)練習することはやめた。大事なのはあくまでベストを尽くせる状態にすること。「体力がついたのもありますが、ペース配分もうまくなったし、ケアの大事さも分かった」。今週は4日間で長丁場。
この日は午後、明日は午前ということで「今日はあまり練習せずにしたいと思います」と体を気遣った調整ができるように。
振り返っている内に自身の成長を実感してきた三ヶ島だが、同じブリヂストン契約の大先輩には全くかなわない。「選手の宮本(勝昌)さんの優勝をテレビで見ていたのですが、まさに“勝ち方”を分かっているようでした。チャンスでもピンチでも同じリズムで同じ顔。とても落ち着いているようでした。やはりああいったのは1勝しないと分からないことだと思います」。
それでも見ていて親交のある先輩の勝利は、十分すぎるほど刺激にも勉強にもなっている。
だからこそ、首位と1打差の2位タイ発進にも自己評価は厳しく70点。「がっついてボギーになってしまったところがあったし、ラッキーも多くてこのスコア。ミスの分が30点マイナスです」。自分を客観的に厳しく見ることができるようになったことも成長の一つ。しっかりと反省し、3年前より進化した姿で、明日からも3年ぶり開催の東コースに立ち向かう。
(文・秋田義和)

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