
「Z世代の広告のリアルについての実態調査
■大人が考えたZ世代向け広告に違和感。Z世代の61%が興ざめした経験あり。
「これは大人が考えたZ世代向けだな」と感じ、ブランドに興味を失ったり、距離を感じたりした経験について、Z世代の61%(「よくある」16%と「たまにある」45%の合計)が「ある」と回答。この結果は、Z世代が企業による表面的なトレンドの模倣や世代への理解不足を敏感に察知していることを示していると同社は考察している。

■広告への違和感でZ世代の38%が即スキップ、40%が心の中で冷める。
大人が考えたZ世代向け広告を見た後の行動として、最も多かったのは「特に何もしないが、心の中では冷めた気持ちになる」(40%)、次いで「すぐにスキップしたり、非表示にしたりする」(38%)という結果に。広告メッセージが届く以前に、Z世代の心は離れ、能動的に情報を遮断している実態が明らかになっている。

■Z世代の69%が広告を「自分ごとじゃない」と感じる時代。
企業の広告やSNS投稿を見て「これ、自分には関係ないな」と感じる頻度について、Z世代の合計69%が「よくある」「ほとんど」「いつも」と回答。 多くのZ世代が企業からのメッセージに自分との関連性を見出せず、日常的に距離を感じている実態を浮き彫りに。
■Z世代の49%が「ターゲットの違い」を実感。理解不足が当事者と距離感を生む。
Z世代が広告を「自分ごとじゃない」と感じる理由のトップは「明らかに自分とは違う世代や層に向けられている」(49%)こと。さらに、「描かれているライフスタイルや考え方が、自分の価値観と合わない」(39%)、「Z世代のステレオタイプなイメージを押し付けられている感じがする」(11%)など、自分たちが正しく理解されていないという感覚が、広告への距離感を生んでいる結果に。

■Z世代の56%が「過剰な演技」にうんざり。嘘っぽさの正体とは?
広告に「嘘っぽさ」や「作られた感じ」を覚える時として、Z世代の56%が「モデルや出演者の表情・リアクションが過剰に演技がかっている」と回答。これは、Z世代がリアルな感情や自然な反応を重視しており、過剰な演出やわざとらしいポジティブ表現に強いアレルギー反応を示すことを物語っていると同社は考察している。

■企業の公式広告よりZ世代のリアルな投稿「UGC」が2倍以上信頼される時代へ。
情報源の信頼度について、53%が「UGC(友人・一般の人)の投稿の方が信頼できる」と回答し、「企業の公式広告の方が信頼できる」(23%)を大きく上回る結果に。大人からのメッセージに興ざめするZ世代は、信頼できる情報源として、フィルターのかかっていない同じ生活者の「本音」を求めていると同社は考察している。

調査名:Z世代の広告のリアルについての実態調査
調査対象:全国のZ世代(18歳~24歳)
調査期間:2025年8月
調査方法:インターネットを利用したアンケート調査
有効回答数:n=253
調査分析:Z-SOZOKEN(Z世代創造性研究所)(運営:Fiom)
<参考>
Fiom合同会社『Z世代の広告のリアルについての実態調査』