
■恋愛可処分時間と日常生活の優先順位の回答から見える昭和・平成・令和の違い
はじめに、20代の時に交際相手を探すために1週間のうち恋愛に割いた時間、その名も「恋愛可処分時間」について質問したところ、世代別の平均で昭和世代が4時間8分、平成世代が6時間36分、令和世代が4時間34分と、平成世代が頭一つ抜けている。20代の時に交際相手を探すために1週間のうち恋愛に割いた時間あわせて、この恋愛相手を探すための「恋愛可処分時間」をどのように確保していたのか、「恋愛」を含めて日常生活で発生する様々なタスク(行動)について、優先順位が高い行動の上位3つを選択してもらったところ、「仕事・学業」の回答が全世代で1位に。
数字を見ると、昭和世代は実に77.2%が回答しているのに対して平成世代が50.5%、令和世代に至っては35.6%で昭和世代の半分以下の回答率にとどまっている。

一方の令和世代は、SNSや映像コンテンツをはじめとした興味・関心を寄せる行動が分散しており、その結果の一端が平成世代から「恋愛可処分時間の減少」という結果に。
また昭和世代は4人に3人という多数が「仕事・学業」を選んでいる、いわゆる「モーレツ世代」の行動が、平成世代との差分の表れになっているのではないかと同社は考察している。
■恋愛相手や交際相手を探すために、何もしていなかったのは昭和?恋愛に対する印象は令和に近づくほど「お金や時間がかかる」
続いて「恋愛相手や交際相手を探すために行っていたこと」を複数回答可で尋ねたところ、昭和・平成世代は「友人や知人からの紹介」が1位(昭和は「職場やアルバイト先での交流」が同率1位)、令和世代は「マッチングアプリ」が1位という結果に。また、相手を探すための行動を「何もしていない」という回答率では、昭和世代が36.8%、平成世代が10.4%、令和世代が12.2%で、昭和世代が他世代に対して3倍強の回答結果となっている。
平成世代は友人や知人からの紹介が56.1%、合コンへの参加が53.7%と3世代で唯一回答率が半数を超えた回答があり、他にも出会いイベントや婚活・お見合い等のイベント参加の回答が3世代トップなど、さまざまな出会いの場に対する能動的な活動が見られる。
一方で令和世代は合コン経験や友人や知人からの紹介、職場やアルバイト先での交流等の回答がいずれも平成世代から減少しており、マッチングアプリやSNS等の個人で関心を寄せた相手と個別に繋がることができる、スマホ時代の価値観の浸透が透けて見える結果に。

お金や時間がかかるという印象は、昭和・平成・令和と今に近づくほどその回答割合が増加。「何もしていない」でも相手を見つけられていた可能性のある昭和時代と比較して、平成・令和世代は恋愛を自発的に頑張らなければならないことが印象の変化に繋がっている。
また、令和世代はマッチングアプリやSNSの浸透により、アナログだけの出会いからデジタル上でも出会うことの敷居が更に低くなり、相手を探す時間等が減少したものと同社は考察。


■昭和・平成と異なる、令和世代の恋愛や交際相手探しにおける悩みや課題
恋愛や交際相手探しにおける悩みや課題は時代とともに移り変わったのか、各世代に尋ねたところ、昭和・平成世代は「相手が本気かどうか判断しづらい」が共に1位だったのに対して、令和世代は4位にとどまる結果に。代わって令和世代のトップに立った回答は「出会いが少ない」(27.9%)となり、昭和・平成世代の“恋愛・交際相手の候補がいる前提”の悩みに対して、令和世代はそもそも相手に巡り会えていない実情が反映されている。

ほかにも、「相手に対して気を遣うことを面倒だと感じてしまう」も昭和ではトップ5外から平成は19.6%で5位、令和では21.1%で3位と増加するなど、令和世代はこれまでの調査結果と一貫した個人での繋がりが増加しているがゆえの、他人と出会う手前で自己の課題を強く感じた結果が表れている。
【調査概要】
調査名:世代別“恋愛可処分時間”に関する調査
調査期間:2025年7月23日~7月29日
調査方法:インターネット調査
調査対象:1,011人(昭和・平成・令和各世代377人、基礎調査で「20代で恋愛経験があり、20代のうちに特定の付き合っている交際相手がいないかつ婚姻相手もいない期間が1か月以上あった人」を対象)
調査機関:PRIZMAリサーチ
※調査結果は、端数四捨五入の都合により合計が100%にならない場合あり。
<参考>
ペアーズ『“恋愛可処分時間”3世代一斉調査』