ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」(7月20日放送)にジャーナリストの須田慎一郎が出演。膵臓(すいぞう)がんのために80歳で亡くなったジョン・ルイス下院議員の功績について解説した。
17日に死去したジョン・ルイス米下院議員=2019年6月、ワシントン(ゲッティ=共同) 写真提供:共同通信社
ジョン・ルイス下院議員が80歳で死去
1960年代にアフリカ系アメリカ人の人権確立のために闘った公民権運動の闘士、ジョン・ルイス下院議員が17日、膵臓がんのため80歳で亡くなった。ルイス議員はマーティン・ルーサー・キング牧師らと共に、アメリカの公民権運動で指導的な役割を果たした。
飯田)2019年12月には、ステージ4の膵臓がんだったと公表していました。
キング牧師と共に公民権運動を指導
須田)アメリカの公民権運動の関係者が次々に亡くなって行くなかで、生きる伝説と言われた人です。その人がとうとう亡くなったということで、時代の変化を感じます。非常に残念です。公民権運動というとキング牧師がすぐに浮かんで来ますが、キング牧師に感銘を受けて活動に参加したということもあって、常にその活動のなかでは、ルイス氏も一緒になって闘って来ました。いちばん有名なのは、キング牧師の「私には夢がある」という演説で、ワシントン大行進につながって行くのですが、その演説があったのがイリノイ州スプリングフィールド、州都なのです。その意味合いは深く、もともとスプリングフィールドはリンカーン大統領が法律事務所を開設した場所で、ある意味でアメリカ公民権運動の発祥地と言われたところです。
飯田)リンカーン大統領といえば、奴隷解放宣言ですし。
須田)リンカーン博物館があって、私もその辺りを勉強するために、スプリングフィールドにホームステイをしたこともあります。近年で言うとオバマ大統領が、イリノイ州のシカゴで法律事務所を開設したのですが、大統領選の出馬にあたって、わざわざスプリングフィールドから列車に乗ってワシントンへ向かうというパフォーマンスをしています。ルイス議員も度々この地を訪れたと言われています。
飯田)アメリカでは黒人男性殺害の抗議デモがあり、一部が過激化している部分も報道されていますが、この辺りをどうご覧になっていたのでしょうね。