受験生を“みんな“で応援!『おうえんしナイト』
全国の受験生を応援するために、受験や教育と縁が深い、お笑い芸人・ランパンプスと一緒に様々な情報をWebコンテンツとして発信していく企画です。
全国の受験生をお笑い芸人ランパンプスが応援隊長となって応援する『おうえんしナイト』。
今回は、気象業務の基盤となる専門の知識と技術を学ぶ、気象大学校の学生にランパンプスがインタビューしてまいります!
――本日は気象大学校一年生の福永奏海(ふくながかなみ)さんと佐々木慧吾 (ささきけいご)さんに来ていただきました。
※左:福永さん 右:佐々木さん
小林:ランパンプスと申します。よろしくお願いします。
福永:福永です。よろしくお願いします。
佐々木:佐々木です。よろしくお願いします。
小林:早速ですが、気象大学校を志望した理由を教えていただけますか?
福永:私は小さいころから公務員に憧れがありました。気象大学校に入ったら、学生の時点で公務員になれることと、地球物理学に興味があったので、気象、火山、海洋など幅広くいろんな分野が学べる気象大学校を志望しました。
小林:この大学を知ったのはいつでした?
福永:結構遅くて、高三の最初の方でした。
寺内:えー! そうなんだ!
小林:合格者が少なすぎるから志望するの怖くなかった?
福永:受かる人数は少ないですけど、受験料が掛からなかったり、試験会場が全国各地に11ヵ所もあったりと利点も多かったので受けてみようと決めました。
佐々木:僕は高一の時に「大学を調べる」という課題が出て、その時に「どんな仕事がしたいか」から逆算して考えました。
小林:もう職員さんなんだもんねー。
佐々木:制度的にも、すごく良いと思いましたね。
小林:お金が掛からないどころか、逆に頂けるんだもんね。
佐々木:それと、僕は滋賀県出身なんですが、大阪で受験ができることも決め手の一つでしたね。
寺内:寮もお金が掛からないの?
佐々木:はい。
寺内:電気、ガス、水道は?
佐々木:使わせていただいてます。インターネットも使えますよ。
寺内:回線速度がめっちゃ遅いとかない(笑)?
福永:各部屋に付いていて、結構早いです(笑)。
寺内:さすがに携帯代を出してもらえないでしょう?
福永:それはさすがに(笑)。
小林:トイレットペーパーはどっち(笑)?
寺内:クイズみたいになってきた(笑)。
佐々木:もちろん使えます。
小林:積立金みたいのがあるんだ。知らない世界だなー。
寺内:4月から入学して「うわ、東京だ! 全寮制だ! 生活慣れなきゃ!」の時点でもうお給料が発生してるんでしょ? すごいことだよね。 使い道は?
佐々木:僕は貯めて旅行に行こうと思ってます。
寺内:めちゃくちゃいいね!
小林:地元の友達に会ったら「給料もらえんの? いいなー」って 絶対言われるよね?
佐々木:めっちゃ言われます(笑)。
小林:福永さんも寮?
福永:私は千葉県出身なんですけど、通うには遠いので寮に入っています。
寺内:僕、成田出身なんですよ。
福永:え! 私も成田です!
寺内:嘘!? イェーイ!
小林:すごい盛り上がってる(笑)。
寺内:彼女は成田の星です(笑)。寮費も掛からないならお金は貯まるんじゃない?
福永:生活する上で、食費だったり、服を買ったりとか、日用品を揃えるのもお給料から出すので、そこまででもないですね。ただ、大学生のうちから、やりくりを覚えられるのも良いことだと思っています。
小林:親めっちゃ喜んだべ(笑)。学費も掛からないで、勉強しつつ働いて、しかも、気象庁入ることが、確約されてるようなもんだから「ようやった!」って言われたでしょ?
佐々木:「ようやった」とは言われました(笑)。
寺内:そりゃそうだよね!
小林:専攻してる分野はあるんですか?
佐々木:まだ一年生なので、基本は共通科目ですね。
小林:三年生くらいから選択するの?
福永:卒論のテーマで何を研究するかで専攻が分かれるイメージです。
小林:気象庁に入ったその先で、こういう分野に進みたいなっていうのはある?
福永:私は地震や火山などに興味があるんですけど、海洋や気象を学んでいる途中なので、新しくやりたいことが見つけられたらいいなとも思っています。
佐々木:僕も、地震の研究がしたくてこの大学に入ったんですけど、実際に気象台などに行って、いろんな仕事があることを知ってからは、航空気象など、気象系も気になっています。なので、自分に合う形を今後、選べたらいいなって思ってます。
小林:急に気になったから聞くけど、昨今の異常気象についてどうお考えですか(笑)? 気象庁の佐々木さん(笑)。
佐々木:(笑)。質問の答えになるかわかんないですけど、スタンダードの認識を変えなきゃいけないと思っていて、例年と比べても正直あんまり意味ない状況だと思っています。
小林:確かに何十年に一度って言い過ぎだもんね。
佐々木:読めないということは、データが足りないということなので、これから蓄積しつつ、僕らも知識をアップデートして、なんとかしていかないといけないな、とは思いますね。
小林:よろしくだよ。俺ら、訳わかんないんだから(笑)。
寺内:受験方法は筆記が基本なんだよね?
佐々木:10月に一次試験があって、それを通ると12月に二次試験があります。
小林:さっき見せてもらったんだけど今、四年生が多くない?
福永:年によって、バラつきがあるんです。全体で60人というのが決まっていて、抜けた数だけ次の年に入ってくるんです。
小林:てことはさ、来年入ってくる人はちょっとラッキーだよね?
福永:そうですね(笑)。
寺内:そもそもの母数が少ないから、決して楽ではないんだろうけど。
佐々木:受験生からすると大事なポイントですね。
寺内:他の受験生は、だいたい年明けめがけて勉強してるわけじゃん? 10月なんてまだ受験勉強を始めてない人もいるよね。僕も、部活が11月まであったから、それ終わってから本格的に受験勉強に集中したし。いつ頃から受験勉強を始めたの?
福永:私はこの大学を知ったのが、高三の7月だったんですよ。
小林:ギリギリじゃん!
福永:公立高校出身なので、受けようと決めた時点では、物理と数学の範囲が終わってない状態だったので、数学・物理は夏休みにやりましたね。
寺内:とりあえず範囲を終わらせるのが目下の目標だったんだ。
福永:範囲を終わらせて、さらには受験勉強をするのが辛かったです。それに10月だと周りはまだそんな受験モードではない中で「私は受験がある」って言い出しづらかったですね。
寺内:みんなは「文化祭だ!」とか言ってるくらいだから、集中力を高めるのも大変だよね。
佐々木:僕は高一の夏に気象大学校を知ったんですけど、特にいつから本格的にとかいう記憶はないんです。
寺内:ナチュラル気象庁ってこと(笑)?
佐々木:それでも夏休みは頑張りましたね。やっぱり学校としての目標は、どうしても2月の最後の国公立なので、試験の次の週にも模試が普通にあったりと、周りとは違うスケジュール感ではありましたね。
寺内:試験範囲は終わってた?
佐々木:終わってなかったです。
小林:「公立よ! なにしてんだ、間に合わんぞ」と(笑)。
佐々木:ただ、その分、他の試験に影響しないという良さはあると感じました。
小林:受験勉強の息抜き方法を教えてください。
福永:筆記試験の中に、国家公務員試験のような基礎能力試験が入っているんですけど、謎解きみたいな面白い問題が多いんです。
寺内:SPIみたいなイメージかな?
福永:そうです! それが数学とか勉強するよりは楽しかったです。
小林:ニコニコして言ってるけど、それも勉強でしょう(笑)?
寺内:かみ砕いて言ったら「勉強の息抜きは勉強です」っておっしゃってる(笑)。
福永:答えが4択とかで数字だけなんですよ! それを、学校の友達とかと一緒に「なんでこれは2番なんだろう」とか言って考えるのが楽しいんです(笑)。
寺内:「見てこの問題! なんで2番だかわかんなくない?」「本当だ! 超楽しい」って(笑)?
小林: カラオケ行ってくれよ! この子と喋ってると自分がみじめに思えちゃうよ(笑)。
寺内:小林さん、落ち着いて(笑)!
佐々木:僕もちょっと似てるんですけど……。
小林:マジか……ざわざわしてきたぞ。
佐々木:(笑)。友達と問題を出し合ったりして、息抜きしてました。
小林:また勉強の息抜きに勉強してるよ! エロ本見てくれよ!
寺内:やめろ(笑)! それくらい勤勉な人たちが受かってるんですよ。
小林:受験の際に願掛けとかしましたか?
福永:気象大学校を受ける前には行ってないんですが、試験の最終結果が1月の中旬に出るんですけど、その際に友達が成田山にお守りを買いに行ってくれたので、それを貰いました。
寺内:結果発表が1月中旬なんだ! 10月に試験受けて1月まではソワソワしてるってことだよね。焦らすねー。
小林:他の勉強も並行してやっていたってこと?
福永:はい。共通テストも受けました。
佐々木:僕の場合は補欠合格だったんで、気象大学校からの連絡を待ちながら国公立を受験しました。結果がわかるのは3月の終わりでしたね。
小林:ええっ!? 何てことだ!
寺内:より長かったんだ! 他の大学受かってたりしたんじゃないの?
佐々木:はい。なので、一応そっちに申し込みの手続きをして、結果、気象大学校に来ることになったので、入学金は振り込んだんですけど、辞退しました。
小林:おい! 国公立! どうなってるんだ!
寺内:なんて理不尽な!
佐々木:仕方ないです(笑)。
小林:3月終わりに発表されて、急いで千葉に来たの?
佐々木:寮があるので、部屋を探す必要がなかったから意外とハードルは低かったです。
小林:入学して半年くらい経ったと思うんですけど、入る前と入った後の印象の違いはありましたか?
福永:少人数だし、周りとうまくやれるかなという不安があったんですけど、入ってみたら、少人数だからこそ、仲が良かったり、みんな知ってる顔になったりとすごく楽しかったです。授業の内容で言えば、気象業務概論という気象庁の業務についての授業が一年生からあったので「気象庁に入ったんだな」って実感できましたね。
寺内:職員としての自覚が芽生えるんだ。
佐々木:僕は、少人数の大学なのに、部活が多いことに驚きましたね。
小林:広報の人に、みんな掛け持ちしてるって聞いた! 何入ってんの?
佐々木:僕はサッカーと軽音と、あと室内楽です。
小林:サッカーグラウンドがめっちゃ広いよね? 60人であれ使うの? 蹴り放題じゃん(笑)。
佐々木:みんな体力ないんでミニゴールでやってます。
一同:(笑)。
寺内:あんな広いとこで(笑)。
小林:でも、フルコートだと22人必要だもんね。1/3誘わなきゃいけない(笑)。
寺内:軽音では楽器なにやってるの?
佐々木:軽音も室内楽もピアノです。
寺内:そうなんだ。カッケー!
福永:私は室内楽と卓球部に入っています。
寺内:もともと卓球やってたの?
福永:やってないです。気象大学校にはいろんなスポーツの部活があるんですけど、多分、大学一初心者に優しい部活だと思います(笑)。できる人が1~2人いて、初心者で入っても、優しく教えていただけますし、みんなワイワイやる感じなんです。
小林:基本的に入寮しなきゃいけないって伺ったんですけど、寮はどうですか?
福永:楽しいです。
佐々木:今まで経験したことのない感じですね。
小林:絶対、家族感出るよね。夜、誰かの部屋に集まって誕生日会とかするの?
福永:共用部屋でやります!
寺内:ミーティングルームみたいなこと?
佐々木:いや、ただの遊び場ですね(笑)。
寺内:そうなんだ! でも、一人誕生日会やったら60回やらなきゃじゃない?
福永:なので、月でまとめて学年ごとでやってます。
寺内:よかった。じゃあ「俺、忘れられてね?」みたいなのはないんだね(笑)。
小林:これからの夢や展望を教えていただけますか?
福永:まだどの分野を詳しく研究するかは決まっていないので、日々の授業をしっかり受けて知識を増やして、どの分野に進んで、どんな研究をしても、現場に出た後は、災害等があった時に、しっかり対応できる職員になりたいと思ってます。
小林:命預けます!
寺内:よろしくお願いします!
佐々木:僕は、気象庁が属している「世界気象機関」など世界的な機関にいける可能性があると聞いたので、そこに行けるくらい勉強したいなっていうのをモチベーションにしています。
寺内:受かって尚、モチベーション高く勉強するなんて!
小林:俺なら、ここに入った時点で「一丁あがり」ってなっちゃう(笑)。
寺内:実際に入学できる子はそうじゃないんだよ!
小林:だから入れんだろうね。
寺内:絶対、面接で「一丁あがり」かどうかを見てるよね(笑)。「入ったら一丁あがり感」を出てるやつは落とすんだよ! 小林さんがどれだけ頭が良くても僕が面接官なら絶対落とすもん(笑)。
小林:最後に今、頑張ってる受験生にメッセージをお願いします。
福永:受験勉強は辛いこともいっぱいあると思いますが、私は実際に気象大学校に入って、本当に充実しています。お給料もいただけるし、様々な経験をさせていただいて、幸せだなって感じているので、頑張ってほしいです。それと、ちょっとでも興味があったら気象大学校を受けていただけると嬉しいです。
寺内:さすが! 広報までしてくださってる(笑)。
佐々木:気象大学校は知名度が低いので、僕も、知ることができたのが、奇跡的だと思っています。試験の時期が早いとか、目指す難しさはあるんですけど、理系なら気象の知識がなくても何の問題もないですし、数学とか物理が好きで、とことんやりたい人は本当にお勧めです。生活的な面もすごく助かりますし、すごく恵まれている大学ですので、目指してほしいですね。
寺内:親に「ようやった」って言ってもらえるしね。
佐々木:それも嬉しかったです。目指す価値がすごくある大学だと思います。
ランパンプス:今日は試験の後だって聞いたけど、忙しい中ありがとうね。
福永・佐々木:こちらこそありがとうございました。
――大学生でありながら気象庁の職員でもある気象大学校の学生さんにインタビューしましたが、いかがでしたか?
小林:醸し出る真面目さを感じたね。お金貰いながら勉学に励むって、相当なプレッシャーだよ。勉強することでお金が発生するんだから。俺はダメな人間だから「一丁上がり感」出ちゃうもん(笑)。
寺内:小林さんとは違うんだよ。健康保険払って、厚生年金払って、税金払って18歳でしっかりやってんだよ。
小林:彼らは絶対に気象庁に入った後も勉強するよね。俺なんてできるだけ脳みそを空っぽにしたいのに(笑)。
寺内:本当に楽しそうに好きなこと学んでる素敵な子たちだったよね。
小林:四学年で60人って相当少ないじゃん?
寺内:小学校でも中学校でももっと多いもんね。
小林:そんな中で、寮の話をニコニコ話していて、青春だなーと思ったな。
寺内:職場も一緒だから一生の友達だよね。それが4年間一緒の場所で暮らしているわけだから、そりゃ楽しいよ。この先、同じ部署で働くことはないかもしれないけど。
小林:いろんなところに同期がいるっていうのも楽しそうだよね。
寺内:この記事を読んだ人は、来年に向けて、結構早いタイミングで「気象大学校」を知れるわけじゃん? 違う大学も受験できるわけだし、選択肢に入れるのは大アリだと思う。
小林:僕は家が貧乏だったから、当時、こういう選択肢があるんだよっていうのを知れていたら、モチベーションが変わっていたと思うな。親も楽になるんだから。
寺内:受験料も学費も掛からないからね。いや、本当に素晴らしい大学でした。皆さん気象大学、要チェックです!
さて、次回は『おうえんしナイト』特別編として過去に取材した大学の学生から受験生へのメッセージを振り返ります。ご期待ください!
気象大学校
住所:〒277-0852 千葉県柏市旭町7丁目4番81号
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