「1000万円貯めている人」は一人時間をどう過ごす？

■貯蓄上手な人は、一人時間をどう過ごす？リモートワークなどオンラインでのやりとりが一般化し、人と直接会う機会が減り、一人で過ごす時間が増えた人も多いでしょう。そんなとき、1000万円以上の貯蓄があり、心豊かに過ごしている人はどんな「一人時間」を過ごしているのでしょうか。同じ1000万円を貯めるとしても、心が貧しくなることは避けたいもの。今回は心豊かに過ごしながら、たくさんの貯蓄もできている「貯め上手さん」に注目してみましょう。 ■「貯め上手さん」はこんな人！まず、前提としてお金はあればよいものではありません。何千万円、何億円、何十億円持っていても、ケチケチしてお金を使わないまま寿命がきてしまっては、単に「たくさんお金を貯めた人」で終わってしまいます。これでは、いくらお金があっても「貯めベタさん」かもしれません。日々楽しく、必要なお金も使いながら、将来自分や家族、大切な人が使うためにお金を貯めていける人こそが、「貯め上手さん」といえるでしょう。では次に、そんな貯める上手さんが実践している一人時間の過ごし方を紹介します。 ■ネガティブ感情が湧くSNSの使い方をしないSNSによって、誰かの生活をかんたんに見られる時代。正直、うらやましくなってしまうことも多いものです。「自分もそうなりたい」と努力したり、「自分はまあ、身の丈にあった生活でよいか」と冷静に自分を見られたりということならよいですが、「悔しい」「悲しい」「わびしい」というネガティブな感情が膨らんでしまうようでは、せっかくの一人時間がもったいないでしょう。「貯め上手さん」は、人と比べそうになったら、その場から離れることが大切だと知っています。SNSで見せている他人の姿は、その人のごく一部。その一部だけを目にして、気持ちがマイナスに揺れ動いてしまいそうになれば、スマホをそっと閉じるのが「貯め上手さん」。寝る前には物理的にスマホを遠くに置いて見続けないようにするなど、ほどよい距離を保っています。そのため、自分の好きなことを優先することができ、他の人の目線に心を揺さぶられることがなく、好きなものに絞ってお金を使えるようになるのです。 ■本やドラマ、音楽など、何かに没頭する時間を持つ目まぐるしく情報がアップデートされる時代。次々に新しい話が飛び込んでくるSNSやネットニュースは楽しいものですが、自分の意見、欲しいもの、気持ちがいったいどんなものか、わからなくなってはいないでしょうか。「貯め上手さん」は、一人時間のなかで、自分の好きなことに没頭する時間を持っています。例えば、本や雑誌、ドラマ、音楽などに没頭している間は、何か別の情報が邪魔してくることはないでしょう。一つのことに向き合い、それに対しての自分の考えを整理したり、湧き上がってくる感情を味わったりと、自分自身に目を向け、自分を大切にすることができます。気持ちを整えられ、ちょっとしたストレス解消にもつながりますし、豊かな時間を持つことで何か大きなお金を使わなくても幸福感が高まるのです。 ■気になることを放置せず、早めに調べる、実行する「お金が増えないかな……」など、何かやってみたいことがあったときに、ぼんやりと考えるだけで諦めてしまってはいないでしょうか。「貯め上手さん」は、気になることをそのまま放置せず、まずはネットなどで調べて、何かしらの行動に移そうと動きます。例えば、勉強に取り組んだり、セミナーを受講したり。多少お金がかかったとしても、「誰かがよいと言っていたから」ではなく、少し先の自分にとって必要なものを、自ら取り入れようとしているのです。また、投資に挑戦してみたいと思ったら、数冊の本を読むなどして、ある程度の知識を入れてから、リスクの高くないもの（例えばNISAのつみたて投資枠で、投資信託を少額で積み立てていくなど）からトライしています。さまざまな行動が、数年後、十数年後の収入アップにもつながることでしょう。 ■睡眠をとるなど、心身ともに健康を保つ家で何もせずに過ごしたり、昼寝をしたりすることは、後ろめたい気持ちがあるものです。ですが、「貯め上手さん」は能動的に睡眠をとるようにしています。他にも、身体にお気に入りのボディクリームを塗ったり、フェイスパックをしたり。心身をしっかり休めることで、コンディションを整えることができるからです。また、家にいる時間が増えると運動不足になりがち。「貯め上手さん」は、家でできるエクササイズの動画を見たり、近所にウオーキングやジョギングに出かけたりして、身体を動かす習慣を持っています。健康を保つことこそが、ストレスを減らすことだけでなく、近い将来の医療費削減にもつながることを、よく知っています。 ■一人時間の過ごし方を見直して「貯め上手さん」になろう楽しみながら1000万円以上の大きな貯蓄をするには、日頃の習慣、ちょっとした考え方から変えていく必要があります。最近増えてきた「一人時間」を上手に使うことで、日々を楽しみつつ、自分を磨きながら、収入を増やすことができ、貯蓄につなげていくことができるでしょう。一人時間は、自分だけのもの。どのように過ごすかによって、自分の将来が大きく好転するかもしれません。次の休みの一人時間から、ちょっと意識してみてください。文：西山 美紀（ファイナンシャルプランナー）出版社に勤務し、編集・マーケティングに携わった後、フリーライターとして独立。女性誌やビジネス誌などで、貯蓄法や子育てにかかるお金の貯め方などをテーマに取材し、原稿・コラム執筆などを行っている。

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