■Q. 急増している「手足口病」とはどのような病気ですか?
Q. 「手足口病の患者数が急増しているというニュースを見ました。子どもがかかりやすいイメージですが、怖い病気なのでしょうか? 重症化しないか、何に気を付ければいいのかが知りたいです」
■A. 多くは軽症で済みますが、注意すべき合併症も。
2026年7月2日、東京都は手足口病の患者報告数が2年ぶりに警報基準を超えたと発表しました。九州地方でも例年より早い時期から報告数が増加しており、感染者数は今後さらに拡大する可能性があります。
手足口病は、コクサッキーウイルスA群やエンテロウイルス71などの感染によって起こる、夏に多い感染症です。患者の約9割を5歳以下の乳幼児が占めるため、小さな子どもの病気というイメージが強い赤もしれません。しかし、6歳以上の子どもや大人も感染することがありますので、注意が必要です。
手足口病の潜伏期間は3~5日です。初期症状としては口の中の痛みから始まり、1~2日後に手のひらや足の裏に水疱が現れます。多くの場合、発熱はあっても軽度で、数日から1週間程度で自然に回復します。通常の免疫力を持っている状態なら、過度に恐れる必要はありません。
ただし、まれに髄膜炎や脳炎、小脳失調症、急性弛緩性麻痺といった中枢神経系の合併症を起こすことがあります。特にエンテロウイルス71が原因の手足口病には、注意が必要です。発熱に加えて嘔吐やぐったりした様子が見られる場合は、早めに医療機関を受診しましょう。
適切な感染予防のポイントを挙げます。
・石けんと流水による丁寧な手洗い(特にトイレやおむつ替えの後、食事の前)
・タオルの共用を避ける
・おもちゃや手すりなど、触れる機会が多い場所の消毒・清拭
・症状が治まった後も、2~4週間は排便後の手洗いを徹底する
手足口病は、ほとんどが軽症で済む病気ですが、重症化のサインを知っておくことも大切です。正しい知識で上手に予防して過ごしましょう。
▼清益 功浩プロフィール小児科医・アレルギー専門医。京都大学医学部卒業後、日本赤十字社和歌山医療センター、京都医療センターなどを経て、大阪府済生会中津病院にて小児科診療に従事。論文発表・学会報告多数。診察室に留まらず多くの方に正確な医療情報を届けたいと、インターネットやテレビ、書籍などでも数多くの情報発信を行っている。
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