金利が上昇している今、預貯金500万円はどのように分けるとよいのでしょうか? 元銀行員の筆者と共に考えてみましょう。

■自分のライフプラン、ライフイベントを明確にしよう
500万円というまとまった預貯金がある場合、どのように預け入れるのがベストなのか、悩んでしまう人は少なくありません。


このようなとき考えてほしいのは、自分や家族のライフプランやライフイベントがどのようになっているのかということです。

ライフプランとは、いつかは一戸建てを購入したい、地方に移住したいなど、どのような人生を送りたいのかといった大まかなことなのです。一方、ライフイベントとは、結婚や出産、子どもの入進学など、時期がある程度決まっている具体的な出来事のことをいいます。

これらを明確にできれば、手元の500万円のうち、「いくら」を、「いつくらい」まで運用することができるのかが分かります。

ライフイベントに使うお金は、使うタイミングもある程度決まっているため、その時期に合わせて普通預金や定期預金、個人向け国債などから預け先を考えるとよいでしょう。

■すぐに使わないお金は積極的に運用へ回してもOKだけど……
500万円のうち、必ず使うお金以外は積極的に運用してもよいの?と考える人もいるかもしれませんが、病気やケガなどで、急にお金が必要になってしまうこともあります。そのため、いざというときに備えるお金は、普通預金など、必要なときにすぐ引き出せるところに確保しておくことが大切です。

つまり……

「500万円」-「近いうちに使うお金」-「いざというときに備えるお金」=「当面使う予定がなく、運用を検討できるお金」

と考えることができます。

いざというときに備えるお金をいくら確保するかは、家族構成や働き方、毎月の生活費などによって異なります。一般的には生活費の数カ月分などを目安にする考え方がありますが、自営業者や収入が不安定な人などは、より多めに確保しておいたほうが安心な場合もあります。

例えば、生活費が毎月20万円で、6カ月分を確保するなら120万円になります。ただし、これはあくまでも一例です。


近いうちに使うお金と、いざというときに備えるお金を差し引いても余裕資金が残るなら、その一部を投資信託や株式など、元本割れの可能性がある金融商品で運用することも選択肢になるでしょう。

一方、余裕資金だからといって、必ず投資に回さなければならないわけではありません。金利が上昇している今なら、定期預金や個人向け国債などを利用するという考え方もあります。

大切なのは、500万円を最初から「普通預金○万円、定期預金○万円、投資○万円」と分けることではありません。

まず「使うお金」「いざというときに備えるお金」「当面使う予定のないお金」に分け、そのうえで、それぞれに合った預け先や運用先を考えていきましょう。

また、投資をする場合には、自分が投資する金融商品にはどのような特性があるのか、万一、元本割れしたときには、元本の何%まで減っても大丈夫なのかなど、自分のリスク許容度も知ることが必要です。

文:飯田 道子(ファイナンシャルプランナー)
金融機関勤務を経てFP(CFP、1級FP技能士)を取得。独立系FPとして、各種相談業務やセミナー講師、執筆活動などを行っている。金運アップやポジティブお金など、カラーセラピーと数秘術を取り入れたアドバイスも得意。
編集部おすすめ