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Chapter 3「お金の種類」

あなたはお金を貯めるとき、計画や目的を持って貯めていますか?

ただひたすらに貯めていくのではなく、使いたい期間や目的などに応じて「種類分け」して管理すると、より効率的にお金を貯めていくことができるんです。

前回のChapter 2「ライフプランを作る」では、将来のなりたい自分を具体的にイメージすることが、お金を貯める”目的”を明確にする方法とお伝えしました。



ライフプランとは、老後まで見据えて、自分がどんな人生を送りたいかをシミュレーションした「人生計画」のことでしたね。でも、お金を貯める目的はハッキリしたけれど、具体的にどうやって貯めたらいいのでしょうか。

効率よくお金を貯めるためには、まず「お金の種類」を理解することが大切です! 今回は、ステップ3「お金の種類」について学びましょう!


「お金の種類」って何?
どんどんお金が貯まる!? プロが教えるだれでも貯蓄上手になるコツとは?


お金を貯められる人にはある共通点があるのを知っていますか?

答えは……お金を「色分け」していること! 「これは○○用のお金」「こっちは××用のお金」と、お金を使用目的ごとに分けていくのです。

ただし、細かく設定しすぎるとお金を分けるのが面倒になってしまい、途中で挫折しがち。まずは大きく「使うお金」「守るお金」「増やすお金」の3つに分けるのがお金を上手に貯めるコツ。

そしてこの3つこそが「お金の種類」なのです!


「使う」お金とは?
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「使うお金」は、さらに大きく分けて「短期」「中期」「長期」の3種類があります。


使う前提で貯めていくお金になるので、何に使うお金なのかを理解し、役割ごとに分けることがポイントです。

1:「短期」に使う用の貯金いざという時や緊急用の支出に備えておくお金です。たとえば事故や病気、転職など、何かあったときにすぐ使えるようにしておかなければいけません。

1か月の生活費の6~12か月分を、すぐに出し入れできる銀行口座に入れておくのが理想! 1か月の生活費が20万円であれば、120~240万円を貯金するのが目標です。

何かあって収入が得られなくなってしまった場合、貯金ゼロでは家賃や水道光熱費なども支払えなくなるため、生活していくのが困難に。6~12か月分の貯金があると、生活の立て直しができるまで当面しのいでいくことができます。


2:「中期」に使う用の貯金「マンション購入の頭金」や「車の購入」「海外旅行」など、数年~10年以内の期間で使う予定のお金です。「中期」のお金は、国債や社債などの債券で運用するのがオススメです。

3:「長期」に使う用の貯金「老後資金」「家のリフォーム代」など、10年以上使わないお金のことです。この「長期」のお金はただ貯めていくのではなく、株や投資などで資産運用したほうが、長い目でみると貯蓄が増えていく可能性が高くなります。


これら「短期」「中期」「長期」のお金を同時に貯めていく場合は、貯蓄する金額から1:1:1で短期:中期:長期に振り分けるのがオススメ。

たとえば月の貯蓄額が3万円なら、「短期1万」「中期1万」「長期1万」と振り分けて貯蓄していき、短期が貯まってきたら「中期」「長期」の割合を増やしていくイメージです。



「守る」お金とは?
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もしも突然、病気やケガで入院することになったら……。自分、またはパートナーが働けなくなってしまったら……

「万が一」のことがおこってしまった場合の心配事として、医療費のことや収入が減ってしまう、働けなくなってしまうことなどが考えられます。

現役世代の医療費の窓口負担は3割負担。医療費が高額になった場合、自己負担を一定額に抑える高額療養費制度などもあるので、必ずしも、思いっきり手厚く備える必要はありません。

しかし、入院時に大部屋ではなく個室などを利用した場合の「差額ベッド代」や「先進医療の治療」など、公的医療保険の対象外の場合は自己負担になってしまうんです。

突然、自分の身に降りかかるかもしれない「万が一」のために最低限の「守るお金」は日頃から備えておくべき! 働けなくなってしまった場合のことも考えてご自身の貯蓄額や、公的保険制度の保障で足りるかどうかを踏まえながら、民間の保険に加入しておくと安心ですね。


すでに保険にご加入の場合は、「必要な保障が確保されているか」「保障が重なっていないか」など改めて確認しておくことをオススメします。


「増やす」お金とは?
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「増やすお金」は、主に「投資」に回して運用するお金です。

「でも、投資ってリスクがあるし怖い……」「それよりは銀行に入れておいた方が安心なんじゃないの?」と思われる方も多いかもしれません。

昔は銀行に預けているだけで利息がついていましたが、マイナス金利の今は銀行の口座に預けているというのは、ただお金を寝かせているようなものです。

さらにChapter1「お金の基礎の基礎」でもお伝えしましたが、定年後の60歳から日本女性の平均寿命86歳まで生きる場合、総額4,680万円も必要! この金額を銀行口座にひたすら貯めていくのはなかなか難しいのが現実です。

無理のない範囲で投資を学ぶことも、「将来のなりたい自分」に向けて必要なお金を備えていく方法なのです。
寝かしておくだけではなく得たお金にも働いてもらいましょう!

また、投資といってもさまざまなやり方・金融商品があるので、自分の性格やライフスタイルに合った方法を探してみることが大切です。


いかがでしたでしょうか。お金は「使う・守る・増やす」といった目的や、使いたい時期=期間によって種類分けをすることができるんです。そして、それぞれに応じて適切な管理方法を選択することで、今よりもっと、お金と上手に付き合っていけるはずです。

もっと詳しく知りたい! という方は、お金のプロであるファイナンシャル・プランナーに相談してみることもオススメします。

次回はChapter4「収入アップの秘訣」です! お楽しみに!

水野綾香Profile

どんどんお金が貯まる!? プロが教えるだれでも貯蓄上手になるコツとは?


全国各地のマネーセミナーで講師を務める美人ファイナンシャル・プランナー。

30代ソロ女。自分を磨くことへの投資も惜しみなくしつつ、堅実な資産形成を実践中!「自立した女性をもっと増やしたい!」という信条で日々活動中。得意分野はFinTechアプリの活用術、生命保険。ブロードマインド所属。

Photo by SHOHEI ISHIDA